成分に毒がある?鉛筆の芯や材料、できあがる仕組みについて解説

鉛筆は私たちにとって身近で、小学生の頃はもちろん、中学や高校でも美術の授業などで使用していましたが、「鉛筆の芯の成分に毒がある」と言われ、扱いに注意されることはありませんでしたか?あの「注意」は本当だったのでしょうか。今回は鉛筆の芯の仕組みや材料などについて情報をまとめましたので参考にしてください。

鉛筆の成分

普段何気なく使っている鉛筆ですが、鉛筆はいったいどのような成分でできているのでしょうか? ここでは鉛筆の基本的な情報をご紹介します。

鉛筆の芯に含まれている原料

鉛筆は「鉛」の「筆」と書きますから、鉛が含まれていると思われがちですが、鉛は含まれていません。鉛筆の芯の主成分は黒鉛と粘土なのです。鉛筆の芯の成分はすべて天然のもので、黒鉛と粘土を混ぜて棒状にし、1000℃以上の熱で焼き固めて作っています。

黒鉛は鉛ではなく、炭素でできた鉱物なのです。グラファイトとも呼ばれ、石炭やダイヤモンドと同じ仲間に分類されます。

色鉛筆の芯に含まれる原料

色鉛筆の芯は普通の鉛筆とは原料が異なります。色鉛筆の芯は色の元となる顔料やろうそくの原料であるロウやタルクという鉱物や、固めるためのノリを混ぜ合わせた後、乾燥させて作ります。

色鉛筆が消しゴムで消えないのはこの原料が原因。ロウが紙の中まで浸透してしまうために鉛筆のように消しゴムでこすっても消えないのです。現在JIS(日本工業規格)で決められた色鉛筆の色は48色あり、それぞれ色度(色相、明度、彩度)が決められています。

(参照元:鉛筆・色鉛筆のJISについて|日本鉛筆工業協同組合

鉛筆の濃さを変えるには?

鉛筆にはさまざまな濃さがありますが、黒鉛と粘土を混ぜ合わせる割合を変えて、濃さの調整をしていきます。
粘土の割合を多くして黒鉛の割合を少なくすると硬い芯になる
粘土の割合を少なくして黒鉛の割合を多くすると軟らかい芯になる

硬い芯の場合は、紙に付着する黒鉛が少ないので字が薄くなり、軟らかい芯の場合は黒鉛が多くなり字も濃くなります。

鉛筆の濃さは何種類?

鉛筆の濃さについては、JIS(日本工業規格)で9H・8H・7H・6H・5H・4H・3H・2H・H・F・HB・B・2B・3B・4B・5B・6Bの17種類に決められています。

H:Hardの頭文字で「硬い」という意味を表す
B:Blackの頭文字で「黒い」という意味を表す
F:Firmの頭文字で「引き締まった」という意味を表す

一般的に使用されるのは2H~2Bの芯ですが、3H~7Hの芯は製図用・8Hや9Hは金属や石材などの紙以外の筆記用、3B~6Bはデッサンなどの絵画用に使用されています。

(参照元:鉛筆・色鉛筆のJISについて|日本鉛筆工業協同組合

鉛筆で書いた文字を消せる理由

鉛筆で書いた文字は、消しゴムで消すことができますが、そのメカニズムはどうなっているのでしょうか?

紙に書かれた文字は鉛筆の黒鉛が紙の繊維の目に入り込んで付着している状態です。この付着している力より、消しゴムの表面の強い力で引っぱることにより、粉は紙から剥がれ、ゴムが包み込んで取り除かれます。これが紙に書いた文字が消しゴムで消せる仕組みです。

(引用元:鉛筆の芯の成分は何?芯の濃さ、硬さは何が違うの? | トレンドピックアップ

ただなんとなく消しゴムでこすれば消えるというのではなく、きちんとした仕組みがあったのです。濃い鉛筆を消しゴムで消すと紙が黒くなってしまうことがありますが、これは鉛筆に含まれている黒鉛が多いことが原因なのです。薄い鉛筆を使うと紙に跡がついたりすることがあるのも納得できます。