芥川賞と直木賞について違いを解説!知っておくべき受賞作品も

毎年ある一定の時期になると、書店では『芥川賞受賞作家』『直木賞受賞作品』などと書かれたPOP(ポップ)が目につきます。テレビなどでも話題になることが多く、近年では芸能人の執筆した作品が受賞するなど注目されています。

芥川賞・直木賞と聞いて、名誉ある文学賞の1つであるという認識は誰もが持っているでしょうが、2つの賞の違いを聞かれて、明確に答えられる人はあまりいないのではないでしょうか?

今回は芥川賞と直木賞について、その違いや由来、子供たちに読ませたい作品をピックアップしてご紹介します。

2つある文学賞について

芥川賞と直木賞、この2つの賞についてはどのような違いがあるのでしょうか?

芥川賞

芥川賞の正式名称は『芥川龍之介賞』です。『羅生門』『蜘蛛の糸』などの短編小説の作家であった芥川龍之介にちなんで付けられた文学賞です。雑誌に発表された作品の中から選考され、上半期と下半期の年2回行われます。

芥川賞は純文学の新人に与えられるもので、娯楽性よりも芸術性に重きを置いたもの。芥川龍之介の遺した作品の多くが純文学といわれるものであったため、このような定義となっています。

芥川賞についてはこちらの記事で解説しています。

歴代の芥川賞受賞作家・作品一覧と最近の受賞作品3選をご紹介

直木賞

直木賞の正式名称は『直木三十五賞』です。小説家だけではなく脚本家や映画監督として活躍した直木三十五にちなみ、付けられた文学賞です。新進・中堅の作家を対象に選考され、発行された単行本の中から年2回決定します。

直木賞は1935年に芥川賞と同時に創設されました。直木三十五が残した作品は大衆小説が多かったため、長編から短編までの大衆小説作品が対象となります。

直木賞についてはこちらの記事で解説しています。

直木賞とは?特徴や受賞した作品の傾向、オススメの作品を紹介

芥川賞と直木賞の違いは?

芥川賞と直木賞の違いは大きく分けて3点あります。

芥川賞 直木賞
対象作品の内容 純文学 大衆小説
対象作品の原稿量 短編(40,000字程度) 短編~長編(120,000字程度)
対象作家のキャリア 無名・新進 無名・新進・中堅

(参照元:芥川賞と直木賞の違いをわかりやすく表にまとめてみた!|いちとせライブラリィ

大きく異なるのは、対象となる作品の内容です。そもそも日本を代表する作家にちなんで名づけられた賞であることから、それぞれが残した作品の特徴を活かしたものになっています。

芥川賞と直木賞を創設した人は?

芥川賞・直木賞は、1935年に同時に創設されました。創設したのは文藝春秋を創立した菊池寛です。菊池は芥川、直木の友人で、親交がありました。芥川氏の没後7年、直木の没後翌年に、彼らへの尊敬の思いと文藝春秋への貢献をたたえて創設されたのです。

受賞を辞退した人もいる

芥川賞・直木賞ともに作家にとっては名誉ある賞であることは間違いありませんが、過去には受章を辞退した人もいます。

  • 芥川賞:高木卓「歌と門の盾」(第11回/1940年上期)
  • 直木賞:山本周五郎「日本婦道記」(第17回/1943年上期)

高木は、自分が辞退することで先輩の作家の作品が受賞できると考え辞退しましたが、もともとその先輩の作品は選考対象になっておらず、次の芥川賞で受章をしてしまったというエピソードがあります。直木賞を辞退した山本は中堅の作家です。「もっと新しい人や新しい作品が選ばれた方が良いのではないか」と考え、辞退されたといわれています。

また、直木賞に関しては選考そのものを辞退している作家もいます。

  • 伊坂幸太郎:過去5回も直木賞候補に選ばれているが、ノミネートと落選を繰り返し、そのストレスから辞退をしているといわれている。
  • 横山秀夫:『半落ち』がノミネートされた際の論評が自身の主張と異なったため、決別宣言している。

それぞれの作品にかけた思いや、ポリシーなどで辞退しているようです。

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