小学生の不登校、その後の人生に与える影響は? ( 2 )

小学生の不登校は中学生より解決しやすい、その理由は?

安心すれば巣立っていける場合も

小学校低学年で見られる不登校は、環境の変化によるものが多くを占めます。幼稚園までは母親が送り迎えをしていたのに、小学校へ入学した途端、重いランドセルを背負って子供だけで通学しなくてはなりません。先生1人当たりの生徒数も増え、幼稚園ほど目が行き届かなくなります。そういった環境の変化に大きな戸惑いを覚える子供もいます。また、無意識のうちに母親の関心を引きたい気持ちが、不登校という形になって出ることもあります。

保護者は子供が今できないことを心配するよりも、子供の不安な気持ちにしっかりと応えてあげましょう。子供は小さければ小さいほど成長の幅が大きいものです。今できないことは、その子供にとって、まだそれをする時期が来ていないだけかもしれません。子供が安心できる環境を整えるだけで、時期が来れば巣立つことのできる子供も大勢います。

不登校による学力の差が小さい

小学校の勉強内容は、家庭で保護者が教えられるレベルのため、保護者の努力次第で、子供の不登校による学力の差を最小限に抑えることができます。また、不登校中に十分学習できなかったとしても、学力の差は大きくないため、小学生のうちに復帰すれば追いつくことは難しくないでしょう。したがって、授業についていけないため再度不登校に陥る危険が低くなります。

保護者の影響が大きい

反抗期の始まる前の小学生は素直で、保護者の影響を受けやすい傾向があります。親の接し方次第で、子供の考え方や行動が大きく変わることがあります。助けてあげられることも多い反面、親が接し方を間違うと悪い影響も受けやすい傾向があります。

子育てで直面する問題に真摯に取り組み、子供と一緒に親も成長することによって、子供の不登校も解決に向かうことがあります。年齢が低ければ低いほど、その効果は大きいと言えるでしょう。

学校復帰だけが解決ではない

子供がどうしても学校へ戻りたくない、または学校へ戻ることが子供にとっていい選択とは思えないときはどうすればいいでしょうか。勉強だけを考えると、学校へ行かずとも、塾やホームスクーリングで学ぶことができます。

しかし、学校へ行く目的は勉強だけではありません。社会性を身につけ、将来自立して生活できる能力をつけることも学校へ行く目的の1つです。自宅で勉強しているだけでは、その能力は身につけられません。

見方を変えれば、それらの能力が身につけられるのであれば、必ずしも学校でなくてもいいのではないでしょうか。現在は、教育支援センターやフリースクールなど、不登校の子供を受け入れる施設は増えてきています。一番大切なのは、子供が心身ともに健全に成長し、将来社会の一員としてやっていけることでしょう。

小学生が不登校になる原因は?親がするべき5つの対応

【まとめ】子供と話し合える関係を

小学生の子供と親の関係は、未熟な子供の上に成熟した大人である親が立つ「上下」の関係になります。しかし、親の価値観を一方的に押し付けると、子供は追い詰められてしまいます。

不登校の解決には、子供が安心して親に話ができる環境が不可欠です。子供と話し合える関係ができていないと、根本的な問題が何なのかが分からず、親は的外れな支援をしてしまいます。もちろん小学生の子供には、まだまだ親が教えなくてはならないことがたくさんあります。しかし、子供も一人前の人間です。感情や気持ちをくみ取り、意思を尊重してあげましょう。

参考
「不登校に関する実態調査」 ~平成18年度不登校生徒に関する追跡調査報告書~(概要版)|文部科学省
平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について|文部科学省
不登校の対応 ~小学生低学年の場合~|脱不登校の道
小学生の不登校の対応:将来の生活を不安に思う心配はない|不登校ナビ
小学生の不登校の86.6%が、中学校になっても不登校!|フリースクール元気学園

この記事をかいた人

Sachiko

海外在住20余年、子育て・教育ライター。明治大学政治経済学部卒業。中国へ2年間留学。中国北京の日系広告会社で営業マネージャー。 結婚・出産後、北京で専業主婦。夫の転勤に同伴したフィジーで、アジアの女性のためのソーシャルグループ代表を務め、文化交流イベントを企画運営。2018年より、インド・デリー在住。ライターとして活動を始める。中国語HSK6級。TOEIC945点。中国生まれ、フィジー育ち、デリーで思春期を迎えた1人息子の母。 中国時代から共に過ごす老犬の介護中。