幼稚園の年少は何歳から?入園前の不安を徹底解剖! - cocoiro(ココイロ) - Page 2

年少入園時の不安と解決法


いざ入園となると、生活環境が一変するので、あれこれと心配になるのが親心ではないでしょうか。ここでは、幼稚園に年少で入園する時に多くの親が不安に思うことと、解決方法を紹介します。

オムツがとれていなければダメ?

オムツでの入園を不可としている幼稚園でなければ問題はありません。膀胱(ぼうこう)の発達やトイレトレーニングの進度は個人差が大きいもの。周囲と比べて不安になりがちですが、あまり気にしないようにしましょう。幼稚園に通い始めると、周囲の影響ですんなり外れた、という子供も多くいます。

一方、トイレトレーニングを終えた子供でも、幼稚園で失敗してしまうことは多々あります。トイレの問題については、どの子供も多少なりとも不安を抱えているものですから、大らかに構えてください。

トイレトレーニングを急ぐ必要はありませんが、幼稚園任せにするのは考えものです。焦らず、叱らず、自宅でものんびり練習していきましょう。オムツで入園しても卒園までオムツという子供はいないので、安心してください。

幼稚園でお昼寝はできるの?

幼稚園のスケジュールは『昼食後に少し遊んでから降園』が一般的です。年少児に限りお昼寝時間を設けている幼稚園もありますが、大半の幼稚園はお昼寝なし。自宅では昼食後にお昼寝の習慣がある子供も、幼稚園では遊びに夢中で元気いっぱいというケースがほとんどです。心配な親は、担任の先生にあらかじめ伝えておくことで、昼食後にゆったり過ごせるように配慮してもらえることもあります。

年少さんは、何でも自分でできなきゃダメ?

靴の着脱、着替え、箸が使えないなど、できないことがあると入園前にマスターさせなければいけないのか、気になるかもしれません。結論から言うと、どれもできなくても大丈夫です。すべてパーフェクトな状態で入園してくる子供は少ないので焦る必要はありません。入園時にできないことでも、お友達の影響でできるようになるというのはよくあることです。

「ボタンが留められるようになった」「靴下を自分で履けるようになった」など、小さなことでも、できるようになったら必ずほめてあげましょう。幼稚園、自宅と両方で練習することで次第にできることが増えていきます。

幼稚園でいじめはあるの?

年少児の間で深刻ないじめに発展するケースはほとんどありません。意思の疎通がうまくいかずにケンカになったり、「取った・取られた」といった小さなトラブルはたびたび起こるかもしれません。子供の気持ちはとてもデリケート。何かあったらまずは「大丈夫だよ」と子供の気持ちに寄り添いましょう。

ママ友とうまくやれる?

子供が幼稚園に入園すると「〇〇ちゃんのママ」という肩書が増えます。これまでの友人関係と違うのは、幼稚園や子供を通しての関係だということ。だからといって身構える必要はありません。節度やマナーを持って接することを心がければいいでしょう。

ママ友から始まって、いつの間にか親友になるというパターンもあれば、アクシデントがあって気まずい関係になることもあります。後者の場合は、お付き合いは期間限定と考えると気が楽になるはずです。

一人っ子や早生まれの入園時期はどうしたらいい?

早生まれの子供が3歳ちょっとで年少入園するとき、春生まれの子はすでに4歳。幼児期の1年の差はとても大きく、親が不安になるのも当然です。

しかし、幼児期は絶大な吸収力がある時期でもあります。はじめはできなくても、幼稚園生活の中でたくさんのことを学び、刺激を受けることで、子供はどんどん成長します。子供の成長スピードは、生まれ月や兄弟の有無などの家庭環境にかかわらず、個人差があります。一人っ子だから、早生まれだから、と過度に不安に思うことはありません。

幼稚園入園前に見学に行こう!

現在はウェブサイトが充実している幼稚園が多く、ながめているだけで多くの情報を手に入れられますが、気になる幼稚園にはぜひ足を運んでみましょう。幼稚園のセキュリティや施設設備、幼稚園の先生方の雰囲気、子供への接し方、園児や送迎するママの様子など、いろいろなことが分かるはず。子供が安心して通える幼稚園を選ぶためにも、ご自身の目で確かめて、少しでも気になる点は幼稚園に直接確認することをおすすめします。

見学会やバザーなど、幼稚園を知るチャンスは多い

多くの幼稚園では見学会を設けています。見学会以外にも、未就園児を対象とした園庭開放やバザー、お祭りなど、外部参加が許されているイベントも少なくありません。限られた時間の見学会という場よりもオープンな場の方が、園の先生方の様子を把握しやすいかもしれません。幼稚園のイベントについては、園のウェブサイトや地域の情報紙に載っていることが多いので、チェックしてみてください。

子供に合った幼稚園選びを

同じ幼稚園でも、英語や音楽、運動などのカリキュラムがしっかり組み込まれ教育に力を入れている幼稚園、子供の自主性を重んじる幼稚園、自然の中で伸び伸びと遊びながら学ぶ幼稚園など、どの園にもさまざまな特色があります。「自分の子供が毎日楽しく通えそうか」を念頭において見学するのがポイントです。

幼稚園選びに迷ったら、親が通わせたいと思う幼稚園よりも、子供の性格や個性に合っていそうな園を選ぶ方がいいかもしれません。

おわりに

幼稚園は子供にとって集団生活の始まりです。入園前にナーバスになるのは、親も子供も同じ。不安を感じたら、「発達に個人差があるのは当たり前」ということを思い出してください。ほかの子供と比べる必要はなく、目の前の子供をしっかりと見つめましょう。親子で楽しく通える幼稚園はどこなのか、楽しみながら探すのもいいかもしれません。

参考
小学校、幼稚園及び保育所の比較一覧|文部科学省
学校教育の対象年齢について|文部科学省
入園不安解消のヒント|ベネッセ教育情報サイト
幼稚園Q&A|成増幼稚園
『ママ友おつきあいマナードリル』(監修:西東桂子/主婦の友社)
幼児期におけるいじめ防止教育に向けて|森田美芽
幼稚園の見学はいつから?電話のかけ方から見学時のポイントまで徹底解説|高齢出産からの手探り子育てブログ〜やられっぱなしの毎日〜
年少・年中・年長とは何歳のこと?満年齢・数え年・早生まれの意味も|急がば回れ

この記事をかいた人

高橋マリ―

元フリーアナウンサー。企業イベントMC、ラジオCMナレーションなどに携わるほか、科学専門番組のMC兼APとして大学教授などを多数取材。結婚後はしばらく専業主婦。のちに地域情報紙の編集・ライターに。夫の転勤で退職し、ドイツで妊娠、出産、保活を経験。関心は幼児教育、ダイエット、時短家事、アンガーマネジメントなど。2児の母。親子バレエサークルの名ばかり代表。現在はライターとして活動中。