留年が多いって本当?高専で留年しないためにやっておきたいこと ( 3 )

高専を留年すると、どうなるの?

もう一度同じ学年で、同じ勉強をすることになります。取得、未取得にかかわらず、すべての単位を取得し直さなければなりません。身につかないまま次のステップに進むより、しっかり学び直せるという点ではいいかもしれませんが、仲間と離れ下級生と机を並べることで、モチベーションが下がる危険性もあります。

2年連続留年で退学処分となる学校も

同じ学年で2度連続して留年すると、退学処分となる学校が多いです。退学処分とならないためには、留年後は必ず進級しなければなりません。

高専を退学したらどうなるの?


高専はどの学年で退学しても、扱いは「高校中退」です。最終学歴は「中学卒業」となります。高卒認定試験に合格しても、履歴上は「高専中退」のままです。

どの学年で退学するかによって、選択肢が変わる

高専1~3年生の場合

入学試験を受けて、高校へ進学することができます。この場合、編入学ではなく、高校1年生としての入学になります。高校へ進学せず、大学や専門学校へ入学するためには、高卒認定試験をパスすることが必要です。高卒認定試験に合格すると公務員試験も受験可能です。

そのほか、進学せずに就職するケースもあります。

高専3~5年生の場合

高専3年次を修了すると、高校を卒業していなくても大学受験が認められる「特別認定」が与えられます。大学受験合格後も編入学は認められず、1年生からのスタートとなります。

高専を留年しないで卒業するコツ

授業をしっかり受ける

毎日の授業を集中して受けることが一番大切です。基礎から知識を積み上げていくために、不明点や疑問点はその場で解決しましょう。コツコツと勉強していれば、過度に不安がることはありません。

レポート提出は絶対

レポート作成に行き詰まったら、クラスメイトに協力を求めましょう。とはいえ、誰かのレポートを丸写しするのは厳禁。不正行為は発覚次第、単位取得不可という処置がとられるケースが多いのでくれぐれも注意してください。

また、実験がうまく進まずレポート提出が難しい場合は、すぐに担当教員へ相談をしましょう。状況次第で提出期限を延期してくれたり、レポート作成の有益なアドバイスをくれたり、何かと力になってくれるはず。提出期限を守らない、未提出は絶対にやめましょう。

体調管理に努める

高専では特別な理由がない限り、すべて欠席としてカウントされます。たとえば、試験を体調不良で欠席した場合、インフルエンザなどの伝染病でない限り、再試験にペナルティ(各点数から一定の点数が引かれる)があります。

高専の留年危機をチャンスに変える

親子で進路を考えるきっかけに

留年しそうな状況になったときは、まずは親子で話し合いの場を設けましょう。その際に気をつけてほしいのが、子供を責めないこと。たとえ、学力不振の原因が乱れた生活だったとしても、まずはしっかりヒアリングをするべき。高専入学のための受験勉強から解放されたことで油断してしまっただけかもしれませんし、専門分野に興味を持てなかったのかもしれません。
子供が興味を持てる分野は何なのか、将来へのビジョンを考える機会になるはずです。

高専留年は本当に悪いこと?

留年という言葉の響きにはドッキリとさせられますが、理由さえしっかりしていれば不安がる必要はありません。目的意識があいまいなまま進級し続けるより、一度立ち止まる方が結果的に目指す将来への近道になることもあります。大切なのは「なぜ留年したのか」を知ることです。

おわりに

高専入学時の子供の年齢は15歳。一般的な高校生とは異なる道を歩む高専生は、専門的な知識を身につけられる一方、レポート提出やテストなど厳しい状況におかれることもあります。将来の目標に向かって頑張る子供も、それをサポートする親御さんも、時には思うような成果が出ずストレスを感じることもあるかもしれません。

高専では、高専生とその家族を対象とした健康相談・カウンセリングサービスがあります。心の負担を軽くしたり、現在の状況と将来についてじっくり考えられるきっかけとして、利用してみるのもいいでしょう。

参考
学校案内|独立行政法人国立高等専門学校機構
石川工業高等専門学校学業成績評価及び進級・卒業認定に関する規程|石川工業高等専門学校学業
平成30年度学生便覧|和歌山工業高等専門学校
『 高専教育の発見 学歴社会から学習歴社会へ』(岩波書店)
高専は留年してしまうほど進級が難しいのか|元高専生による高専講座
【高専 留年】劣等生でも高専で留年せずに卒業する方法【高専 留退】|NAVERまとめ
高専生の3割は5年以内に留年する|高専受験計画
高専で留年を選んだ場合|ゆとり世代の母です
「KOSEN健康相談室」|独立行政法人国立高等専門学校機構

この記事をかいた人

高橋マリ―

元フリーアナウンサー。企業イベントMC、ラジオCMナレーションなどに携わるほか、科学専門番組のMC兼APとして大学教授などを多数取材。結婚後はしばらく専業主婦。のちに地域情報紙の編集・ライターに。夫の転勤で退職し、ドイツで妊娠、出産、保活を経験。関心は幼児教育、ダイエット、時短家事、アンガーマネジメントなど。2児の母。親子バレエサークルの名ばかり代表。現在はライターとして活動中。