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子育てをする中で一番大事ともいえる「しつけ」。親として、わが子の「しつけ」に悩むことは多いのではないでしょうか。そもそも、「しつけ」の由来や意味を知らない人も多いかもしれません。この記事では「しつけ」の由来や意味、子供にとって必要な「しつけ」についてご紹介します。
もくじ
「しつけ」という言葉の意味と由来
現在、「しつけ」と一般的に使われていますが、本来の意味を知っていますか? 「しつけ」の語源や、漢字で書く際の、「躾」と「仕付け」の意味を確かめましょう。
「しつけ」の言葉の意味
「しつけ」とは、習慣性を意味する「習気(じっけ)」が一般的に広まる過程で「しつけ」に変化した、また、「作りつける」という意味の動詞「仕付く」が名詞になった言葉が「しつけ」であるとの説があります。その意味にちなみ、裁縫で、縫い目や折り目を正しく整えるために仮にざっとあらく縫うことも「しつけ」と言います。また、礼儀作法を身につけるよう教え込むこと、その礼儀作法そのものを指すこともあります。いずれも「曲がらないように前もって正す」というニュアンスは共通しているものです。
「仕付け」と「躾」
「しつけ」を「躾」と漢字で表記する場合があります。「躾」には、体を美しく飾る意味があり、「しつけ」の意味の中で、礼儀作法に限定する用語として日本で生み出された漢字です。
子供に寄り添う「しつけ」とは
子供に必要な「しつけ」が将来的に与える影響について考えていきましょう。
子供にとって必要な「しつけ」
お茶の水女子大学教授の内田伸子氏は「日本のしつけ」の論文で以下のように記述しています。
親がはじめは要所要所で外側から枠組みを与え、行為や生活習慣を形作っておいても、やがて外からの規制が不要になり、「しつけ糸」なしに、自分の力でそのような行為や習慣を生み出してゆけるようになることが望ましいのです。
(引用元:日本のしつけ―子どもに親の価値観を伝える場|CHILDRESEARCHNET)
この文章を分かりやすく説明すると、人間が本来取るべき行動や生活習慣を示してあげることが「しつけ」であって、親がしかりつけることが「しつけ」なのではないということです。子供に必要な「しつけ」は本来何か考えていくと、「他律」から「自律」へ子供自身が発達していくのを親が援助することが「しつけ」であると考えることができます。
「しつけ」が与える将来への影響は?
大人になった時の生活や人格と、子供のころに受けた教育や習慣との関係を実証する研究は多くはありません。数少ない研究結果の中に、京都大学の西村和雄特任教授が発表された『基本的モラルと社会的成功』という論文があります。その研究結果の中には、基本的な「しつけ」をされている人の方が、平均年収が高くなるという結果が示されていました。その論文に関するインタビューの中で、西野氏は以下のように述べています。
道徳や規範は、小さいときに身につけないと本当の意味で身につくことができません。
大学生・高校生に教えてもあまり効果はないでしょう。最低でも小学校低学年までには教えるべきなのです。
道徳というのは、考え抜いて出てくるものではありません。
記憶の中に入っているものが、意識となり、モノゴトを決めるときに道徳的に判断できるのです。
だからこそ、まず知っていることが大切です。たとえば“ウソをついてはいけない”のように、知っておかなければならないことがあるのです
(引用元:わが子の将来のためにいまするべきこと|WORMO’)
わが子にとって、漠然として「しつけ」を考えることが多いのではないでしょうか。今の「しつけ」が大人になってからの社会的成功に影響することを考慮して、親はしっかりとした考えや規範を持って、子供と接しなくてはいけないことが分かります。