2歳児に必要なしつけとは?上手な叱り方とほめ方について - cocoiro(ココイロ) - Page 2

しつけとして叱る?怒る?

「しつけ」と「虐待」で意見が分かれる理由として、「叱る」と「怒る」の区別が明確につかないという問題が挙げられます。
そもそも、「叱る」と「怒る」の違いは何なのでしょうか。「叱る」とは「相手を良い方向に導く」意思がある場合です。「叱咤激励」という言葉もあります。叱って励ますのです。一方で「怒る」は腹を立てて声を荒げるなど感情的な行動です。大人でも怒られると萎縮します。伸びようとする力を押さえつけてしまうのが「怒る」なのです。
2歳児はまさにこれから自立して伸びていこうとするとき。「怒る」ではなく、ときには「叱る」ことも必要です。

ルールを決めましょう

「怒る」ではなく「叱る」と言っても、子供に根負けしたり親の気分で叱るときもあれば叱らないときもある……。そんな状態では子供の心は不安定になります。各家庭で「我が家のルール」を決めておきましょう。

例えば、「おはよう」「いただきます」「ごちそうさまでした」「おやすみ」などの挨拶は必ずするなど基本的生活習慣のためのルールは徹底すると良いでしょう。そして、「嘘をつかない」「小さい子をいじめない」「他人に迷惑をかけない」など、社会生活をスムーズにするための道徳的なルールも設定しましょう。たくさんのルールを作るのが難しい場合は「家訓」として1つ決めるだけでも良いでしょう。

上手に叱るには・上手に褒めるには

2歳児には「叱る」だけではなく、もちろん「褒める」ことも忘れないでください。「褒める」ことは子供の承認欲求を満たすので心が安定します。

ただ、闇雲に褒めれば良いというわけではありません。子供を褒めるのは、「良いことをしたとき」「お手伝いをしてくれたとき」「周りの人に親切にしてあげたとき」など。そのときも「すごいね」「偉いね」と盲目的に褒めるのではなく「お手伝いしてくれて助かったよ。ありがとう」「小さい子をかばってあげたんだね。偉いね」と、具体的にどこが良かったのか伝えることでより子供の心に届きます。

そして、叱るときは決して感情的になってはいけません。「いけないことをしたから叱る」「危ないことをして命に関わるから叱る」と、こちらも褒めるときと同様に理由を具体的に伝えましょう。

また、親の気分で叱ったり褒めたりしてはいけません。我が家のルールは親も守りましょう。子供はその姿を見て親を信用します。

また、先の話にはなりますが、思春期に入ると親に話をしなくなる子供が増えてきます。しかし、小さいころから子供が親を信用して尊敬していると親から話しかけなくても子供は話をしてくれます。2歳児の今から親の真剣な姿を見せてあげることが必要なのです。