子供の理解者であろうとした
3つ目は、家庭での「会話」があったことです。
家庭での会話は、不登校の解決の大前提です。会話がなければ、親は子供が必要としているサポートが何なのか分からず、的外れなサポートをしてしまいます。そうすると、子供の心はますます離れていくでしょう。
子供の様子を見ていると思わず叱ってしまいそうになります。しかし、不登校の子供は親に頭ごなしに叱られると、「自分はダメな人間だ」とさらに自信を失うか、「親に何を言っても仕方がない」と反発するかのどちらかでしょう。
もちろん安全に関わるようなことは、半ば強行しなければならないこともあるでしょう。大事なときに子供が聞く耳を持つようにするためにも、普段の細かいことはぐっとこらえて下さい。顔を合わせるたびにお小言を食らうと、子供は親に顔を合わせるのを避けるようになるでしょう。子供と会話ができる関係を築き、子供の良き理解者であろうとしてください。
必要なときに必要なサポートをした
4つ目は、子供が必要としているときに、子供が必要としているサポートをしたことです。
棚園正一の母親は、漫画好きの棚園を漫画家の鳥山昭に引き合わせました。不登校だけれども勉強好きだった河野篤志の母親は、やりたい勉強はきちんとやらせてくれるフリースクールを探してきました。小幡和輝の母親は、不登校の小幡をいろいろな所へ連れていき、視野を広げてくれました。
不登校の子供を「見守る」ことは「何もしない」ことではありません。子供は情報量が限られ、視野が狭くなりがちです。親が子供の様子をよく見極め、子供の視野を広げ、いろいろな可能性を提示してあげて下さい。
まとめ
小中学校で不登校を経験しても、本人の努力と周囲のサポートで不登校を克服し、現在生き生きと輝いている人が大勢います。不登校かどうかに関わらず、いろいろな生き方の人がそれぞれの方法で輝ける社会を築いていきたいものです。
参考
「不登校に関する実態調査」~平成18年度不登校生徒に関する追跡調査報告書~(概要版)|文部科学省
漫画家 棚園正一|facebook
小幡和輝オフィシャルブログ| 不登校から高校生社長へ
学校以外の「居場所」を探そう10年間不登校だった若手起業家・小幡和輝さん|好書好日(朝日新聞)
今はドバイで勤務海の上の施設で機械のメンテナンス業務 河野篤志さん|シューレで育ったOBOGたち|東京シューレ
とにかく好きなサッカーをしていたら就職まで実現女子サッカーをもっと広めたい 鈴木亜実さん|シューレで育ったOB・OGたち|東京シューレ
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