「自立心」を育む、フィンランド教育システムの特徴5つと気になることについて - cocoiro(ココイロ) - Page 2

【参考】フィンランド教育について気になること2つ

子供の「未来」を見据えた、フィンランド教育。やはり気になるのが、教育を受けた人たちの進路や日本におけるフィンランド教育の定着度などかもしれません。

そこで、フィンランド教育で気になる点についてピックアップしました。

フィンランド教育を受けた人のその後の進路は?

今日の日本では、多様性を重んじていることもあり、進路の選択肢も幅広くなりました。しかしながら、いまだに偏差値や学力で自分の進路を決めてしまう傾向です。

その一方、フィンランドでは、中学生の職業体験において自ら「やりたい・興味がある」職場に交渉して面接してもらい、働くことが可能です。大人と同じ立場で働くことで、今後の進路をじっくり考えるきっかけとなります。

そして、フィンランドの基礎教育期間後の職業高校では、エンジニアリング・福祉・電気工学・美容師などの50を超える資格を得ることが可能であり、100以上のカリキュラムがあります。あえて大学を選ばず、職業学校を選ぶというケースもよくあるそうです。

職業学校で専門性の訓練を受けた人たちは、フィンランドの経済を支え、人々の暮らしより豊かにする役割を担っています。職業学校の学生を国としても「戦力」として捉え、大切にしているのがポイントです。

また、教師の地位が高く、待遇も良いこともあり、人気の職業です。しかも難関の職業であり、大学の後に修士を取得するのが必須です。

フィンランドでは、幼いときから「多様性」「主体性」を軸とした教育を受けています。レールの敷かれたものを選ばず、「自分がやりたいことを職とする」というのがフィンランド流と言えるでしょう。

日本でもフィンランド教育って受けられるの?

子供を尊重し、社会人になっても生かせるフィンランド教育は、日本国内でも展開しています。

東京・赤坂にあるムーミンインターナショナル・キンダーガーデンでは、早い時期から自然・創造性・持続可能性の3つに重点を置いた教育をしています。ただ知識を詰め込むではなく、全身を使って「楽しく学ぶ」ことをモットーにしています。

また、日本では、1つのことを学ぶのに1つのやり方しか教えない傾向がありますが、フィンランドではそれぞれ覚えやすいやり方を見出しながら知識を深めています。

フィンランド教育を知ることで子育てのヒントが見つかる?


世界でも学力水準が高いフィンランドは、学齢期なら誰でも学校へ通うこともでき、「公平」な文化が根付いています。

また、フィンランド教育は知識を詰め込むだけでなく、体験型の授業やマインドマップの習得といった実生活で生かされるカリキュラムが豊富です。

子供たちの明るい未来を照らすフィンランド教育をより深く知ることで子育てのヒントが見つかるかもしれません。

フィンランド教育がどのような形で展開していくか引き続き注目です。

参考
「フィンランド教育」の特徴とは? 「教育費無料」にとどまらない、教育大国のシステム|こどもまなびラボ
フィンランド教育概要|フィンランド大使館
フィンランドの教育における知識獲得プロセスに関する考察|北海道大学 高等教育推進機構 高等教育研究部門
フィンランド教育、一世紀の変遷|フィンランド大使館・東京
|学びと仕事が一致するフィンランド流働き方|WorMo’(ワーモ)
「偏差値ではなく、自分に合った進路選び」フィンランドで高校より人気の職業訓練校とは?|ハフポスト
|Scandihub- Soft Landing For Companies in Tokyo
「ムーミン幼稚園」が東京・赤坂にオープン 日本初のフィンランド式幼児教育で子供の個性を伸ばす|ハフポスト

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オダルミコ

都内在住のライター。子育て・教育・ライフスタイル・働き方を中心に心をこめて執筆をしています。ライティングを通して、知識が増え、視野が広がることに生きがいを感じています。プライベートではティーンエイジャーの娘と息子の母です。