空間を大きく使った工作をする
弘前大学教育学部の教員・学生が小学生と一緒に工作をした結果が論文にまとまっています。
新聞紙を細長く丸めた材料を使って、さまざまな形を作ったそうです。一緒に造形遊びをした小学校1、3、6年生を比較すると、学年が上がるごとに造形が複雑になったり、大きくなったり、周りの空間との関係性が現れたりといった変化が現れたそうです。
一方で、子供たちと一緒に遊んだ大人の造形と見比べると、基本的な部分は小学生と変わらなかったそうです。
大人も同一材料を使って造形遊びに興じたが、成長した大人の造形活動を基準にして振り返ると、基本的な行為がすでに小学校6年間で行われていることがわかる。
(引用元:造形遊びの教育的意義 ―同一材料に基づいた造形活動と空間把握の諸相を通して―- | 弘前大学学術情報リポジトリ 63ページ)
つまり、空間認識能力に関わるような造形感覚は小学生のうちに発達すると言えます。工作をして遊ぶなら小学生のうちにたくさん取り組むと意義があると考えられます。
地図を使わせたり、作ったりする
家の近所を地図にしてみたり、その地図を使って歩いてみたりといった遊び方もあります。頭の中で把握している道を地図にしてみたら、思っていたよりまっすぐではなかったり、気づかないところで大きくカーブしていたりすることもあるでしょう。視点を変えて、2次元や3次元で身の回りを把握するトレーニングになります。
ゲームやアプリも活用しよう
工作やブロック・パズルは家にいるときしか遊べませんし、地図を作ったりするのは時間がかかります。ちょっとした空き時間に、子供の暇つぶしも兼ねて遊べるゲームやアプリもあります。有効活用して、空間認識能力のトレーニングに役立ててみましょう。
立体形あて(あそんでまなぶ!シリーズ)
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参考
遊びながら、空間認識能力を身につける。「立体の形あてアプリ」 | 学研キッズネット for Parents
まとめ
子供の空間認識能力を鍛えるとどうなるのか?メリットを中心にまとめました。学校の勉強はもちろん、建築やプロダクトデザインなど、空間認識能力が高いことが求められる仕事も世の中にはたくさん存在します。子供の可能性を広げてくれる空間認識能力を、一緒に楽しみながら鍛えてみましょう。
参考
子どもの空間認識と表現 : まとめ | J-stage
生活科における空間認識育成のための活動に関する考察 | 広島文教教育女子大学
子どもの空間認識能力を高める5つの簡単な方法とは? | GIGAZINE
ニキーチンの知育玩具の紹介 | J-Stage