日本での取り組み
国家戦略特別区域法制定
日本でも、日本版チャータースクールの設立が本格化しています。
2013年、第二次安倍内閣が成長戦略の柱として、国家戦略特別区域法を制定しました。この法律により、日本でも公立学校の運営を民間に委託する道が開かれました。このような学校のことを「公設民営学校」と呼びます。
公設民営とは、国や地方公共団体が施設を設置しその運営を民間に委託することで、保育園や介護福祉施設等ですでに実施されています。従来「公」が行ってきた業務について、「民」のノウハウを活かし効率的な管理・運営を行うことをねらいとしています。
今までも公設民営学校はありましたが、私立校として設立され、その運営費は原則学校法人が負担してきました。しかし、国家戦略特別区内には公立の公設民営学校が設立できるようになり、地方公共団体により運営費を補助されます。
公立学校運営の民間への開放 ― 公設民営学校の解禁 ―|立法と調査2014.3 No.305参議院事務局企画調整室
2019年4月開校!水都国際中学校・高等学校
日本初の公設民営による公立の中高一貫教育校が、大阪市で2019年4月より開校します。大阪市立水都国際中学校・高等学校は、大阪市教育委員会により設立され、運営は学校法人大阪YMCAに委託されます。
水都国際中学校・高等学校は、将来国際的な舞台で英語を駆使して活躍する人材を育てることを目標としています。現在、国際バカロレア(IB)初等教育プログラム/中等教育プログラム/ディプロマ・プログラムの候補校で、IBワールドスクール(IB認定校)としての認定に向けた申請段階にあります。
「国際バカロレア(International Baccalaureate)」(略称IB)とは、スイス・ジュネーブに本部をおく国際バカロレア機構が提供する国際的な教育プログラムで、国際社会で貢献できる人材の育成を目的としています。IBディプロマを修了して優秀な成績を修めると、国際的に認められる大学入学資格(国際バカロレア資格)を取得できます。
大阪市立水都国際中学校&水都国際高等学校公設民営学校とは何か?ー大阪市立水都国際中学・高校の事例から|サルタックの教育ブログ
まとめ
世界が多様化し、人材の国際化が進む中、求めらる人材も一様ではありません。民間のアイデアやノウハウを活用した特色のある教育を、公立校と同等の費用負担で受けることができれば、親の経済力にかかわらず、子供に最適の教育を選べるようになります。
参考リンク
CHARTER SCHOOL FAQ|National Alliance for Public Charter Schools
WHAT IS A CHARTER SCHOOL?|National Alliance for Public Charter Schools
アメリカ合衆国のチャータースクールについて|教育改革国民会議配布資料|首相官邸
チャータースクールとは何か?|サルタックの教育ブログ