現在、中学生の不登校が増え続けています。学校へ通うことのできない不登校児の選択肢の一つであるフリースクールにはどのような特徴があるのでしょうか?当記事では不登校児の現状とフリースクールへ通うことの意義、その種類と費用について詳しく解説します。
もくじ
増えている中学生の不登校
不登校とは
文部科学省は、平成29年に不登校に関する調査を行った際、不登校を以下のように定義しています。
「不登校」とは,何らかの心理的,情緒的,身体的,あるいは社会的要因・背景により,児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にある者(ただし,「病気」や「経済的理由」による者を除く。)をいう。
(引用元:平成 29 年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について|文部科学省,P70)
平成29年度時点で、不登校の中学生は10万8,999人います。
中学生で増える不登校
不登校の生徒は学年が上がるにつれて増える傾向にありますが、特に小学校から中学校に上がるときに、その数は2.5倍以上跳ね上がります。
(参照元:平成 29 年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について|文部科学省,P74)
中学に入ると勉強が難しくなり、通知表の評価も数値化されます。また、小学校のクラス担任制から中学校は教科担任制へと変わり、子供1人1人への目配りも行き届かなくなります。この「中1ギャップ」と呼ばれる急激な変化に対応できず、学校へ行けなくなる子供が急増します。
不登校の半数は学校で解決できない
文部科学省の調査によると、平成29年度時点で不登校の中学生のうち、指導の結果登校できるようになったのは27,687人、指導中の生徒は81,312人、指導中の生徒のうち改善の兆しが見られる生徒が22,983人です。残る58,329人は、学校による指導を受けているにも関わらず、登校する・できるようにはなっていません。つまり、不登校の中学生全体の54%の生徒は、問題を学校で解決できていないのです。
(参照元:平成 29 年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について|文部科学省,P91)