サドベリースクールの社会的役割
学校で十分支援を受けられない発達障害児
文部科学省が平成24年に、公立の小中学校を対象に、通常学級に在籍する発達障害の可能性のある生徒について調査を行いました。その調査によると、公立小中学校で通常学級に在籍する生徒のうち、発達障害の可能性が疑われる生徒は6.5%いました。
(参照元:通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について|文部科学省,表1)
発達障害の可能性が疑われる生徒のうち、特別な支援が必要と判断されている生徒は約18%、必要と判断されていない生徒は約79%でした。また、実際に現在何らかの支援がされている生徒は約55%でした。
(参照元:通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について|文部科学省,表7、8)
つまり、支援を受けていない発達障害の可能性のある児童が大勢いるにも関わらず、その大半は、学校では特に支援が必要と判断されていないことが分かります。
教育形態の多様化として選択肢の1つに
サドベリースクールは発達障害児のための学校ではありません。また、すべての発達障害児がサドベリースクールに向くとも限りません。しかし、個性を尊重し、子供が自由に学べる教育スタイルは、通常の学校に適応できず問題児扱いされる子供の受け入れ先として検討する価値があります。
まとめ
近年ますます複雑化し、予測困難になった社会では、子供は自ら考え実行する能力を養わなくてはなりません。そのために、従来の画一的な学校教育に代わる教育を求める声が増えています。サドベリースクールは、「常識を超えた学校形態」として、多様な選択肢の1つになるでしょう。
参考
デモクラティックスクール総合情報サイト|デモクラティックスクールネットワーク
サドベリー・バレー・スクールにおける異年齢間の相互作用の意義|日本教育学会第68回大会 中嶋亮太(日本大学・院生)
西宮サドベリースクール
一般社団法人デモクラティックスクールまっくろくろすけ
湘南サドベリースクール
サドベリースクールってどんな学校? |ママリ
サドベリースクールの卒業生たちは今