家計への影響は?
現行制度と何が違う?
政府は、幼児期の学校教育や保育、地域の子育て支援の量の拡充や質の向上を目指して「子ども・子育て支援新制度」を2015年4月より始めました。この制度により、子供は1号・2号・3号の3種類に区分され、認定された区分に応じた教育を受ける体制が整いました。
• 1号:3~5歳の保育の必要のない子ども
• 2号:3~5歳の保育の必要がある子ども
• 3号:0~2歳の保育の必要のある子ども
保育料は、認定区分や保護者の所得(市町村民税所得割課税額等)に基づいて算出されます。以下のような場合には、保育料が減免される制度があります。
• きょうだいがいる場合、2人目の保育料は半額、3人目以降は無料となります。ただし、認定区分により減免対象となる年齢が異なります。
• 年収約360万円未満相当の世帯の場合、軽減措置が拡充されます。
• 生活保護世帯は、第1子から無料です。
• ひとり親世帯で市町村民税非課税世帯の場合は、第1子から無料です。
• 市町村民税非課税世帯の場合は、第2子から無料です。
「子ども・子育て支援新制度」により、保育料の負担は以前に比べるとすでに軽減されています。2019年10月からは第1子より無料となるため、恩恵を受ける家庭はますます増える見込みです。
幼児教育無償化と同時に行われる消費増税
幼児教育無償化はうれしいニュースですが、手放しで喜んでばかりもいられません。実は、幼児教育無償化と同時に、消費税が8%から10%に上がります。
幼児教育無償化は当初2020年4月より実施の予定でした。それを半年前倒して実施の運びとなったのは、消費税増税による家計への影響を柔らげる政府の意図によります。
消費税増税の影響緩和策はほかにも検討されています。たとえば、低所得者層や子育て世帯に対する商品券の配布や、中小小売店でのキャッシュレスによる買い物に対しポイントを還元するなどの案が討議されています。すべて実現すれば、消費増税後も一時的に家計支出が減る可能性もあります。
まとめ
消費増税と同時実施とはいえ、毎月固定的にかかる保育料が無償となるのは、子育て世帯にとってうれしいかぎりです。しかし、無償化適用範囲は市町村・個人によって異なるので、注意が必要です。まずはお住まいの市町村、または子供の通っている幼稚園・保育園に問い合わせてみましょう。
参考
保育無償化 条例で認可外「選別」を容認 「質確保」で|毎日新聞2019年1月23日
2019年、暮らしはどうなる? 消費増税、1世帯3~4万円負担増|日本経済新聞2018年12月3日
幼稚園、保育所、認定こども園等の無償化について|内閣府
よくわかる「子ども・子育て支援新制度」|内閣府
「幼児教育・保育無償化」正式決定!2019年10月からなにがどう変わるの?[2018年12月更新]|モアキャリー
幼児教育無償化 最新情報 2019年|新児童手当まとめサイト
「幼児教育無償化」いつから?2019年10月開始予定!制度の所得制限や対象の年齢について【ママの口コミも】|HugKum【小学館公式】
完全に無償ではない!?2019年10月からの幼児教育・保育無償化「専業主婦・主夫家庭」の無償化の条件は?|ママスタセレクト
幼児教育無償化最新情報!いつから?対象者や所得制限・私立幼稚園や保育園保育所は?専業主婦でもOK?