ジュニアNISAと学資保険はどちらがお得?
学費の準備方法としてポピュラーなのが学資保険です。ジュニアNISAは教育資金積み立てのために作られた制度ですが、学資保険とジュニアNISAではどちらがお得なのでしょうか? 各家庭の状況によって最適な方法は異なります。自分に合った方法を選ぶには双方の特徴をきちんと理解しましょう。
少額で積み立てるなら学資保険
まず知っておきたいのは、学資保険とジュニアNISAでは金融商品としてのカテゴリーが異なるということです。学資保険は毎月一定の保険料を支払うことで、定めた満期に満期金が受け取れるという保険商品です。
普通預金よりは利回りが良く、親が決めた年齢で満期を設定できるので、例えば大学の入学費用であれば18歳、高校の入学費用であれば15歳などと設定が自由です。
また、投資ではないため、大きく元本割れをするリスクは低く、生命保険のように毎月少額の保険料を積み立てていくのであれば、学資保険がおすすめです。ただし、学資保険だけで多額の満期金を得ようとしたり、短期間でまとまった資金を準備しようとすると、当然月々の保険料は高額になります。
共働きで大きく積み立てられるならジュニアNISA
ジュニアNISAは5年間という期間が定められているため、学資保険よりも短期間で運用を行う必要があります。年間80万円×5年になるので、最大の恩恵を受けるのであれば、月に66,666円×60回の積み立てをしなくてはいけません。比較的家計に余裕のある共働きの家庭や、ボーナスなどが大きく見込める家庭の場合は、運用幅を得るためにもジュニアNISAを利用するメリットがあります。ジュニアNISAは投資なので、万が一損をする場合もあることを知っておくことが大前提です。
ジュニアNISAと学資保険は併用もできる
ジュニアNISAと学資保険、どちらが教育費準備に適しているのか、優劣をつけることは非常に難しいといえます。なぜなら、双方のメリット・デメリットは相反しているからです。
- ジュニアNISA:インフレや教育費の変化に柔軟に対応できる強さはあるが、投資商品のため失敗した場合のリスクは大きい。
- 学資保険:定められた額を払い続ければ、一定の金額を受け取れる安定性があるが、インフレには対応できない。
そこで2つの商品を併用することを考えてみましょう。お互いのメリット・デメリットを補うものとして、2つの商品を組み合わせて利用するのです。
例えば、月30,000円の教育資金を貯金するのであれば、24,000円を学資保険、残りの6,000円をジュニアNISAに分配します。30,000円すべてをジュニアNISAに投資した場合、失敗すればゼロになる可能性がありますが、8割の24,000円を学資保険の保険料として積み立てることで、最終目的の学費の8割は学資保険で賄うことができます。
もともと2つの商品はカテゴリーが異なるので、金融商品としてはまったく別物です。そのことを理解した上で、学資保険・ジュニアNISA双方のメリットを享受できるような資産形成を考えると良いでしょう。
よく検討してジュニアNISAを活用しよう
教育資金の準備に関しては、とにかく情報戦です。知らなかったがために損をしてしまうことは多々あります。学資保険にしても保護者の年齢や保険期間によっては、低解約返戻金型保険の方がお得なこともあり、ジュニアNISAに関しても充分な知識を得て利用することはなかなか難しいと言えます。
そんなときに利用してほしいのが、ファイナンシャルプランナー(FP)です。各銀行や保険会社には必ずFPが常駐しています。金融商品には必ず注意点やデメリットがあるため、まずは情報収集を行い、自分たちにとって最適なジュニアNISAを活用できるようにしましょう。
安易に奨学金を利用して、返済に苦しむ学生が増えているのも現状です。大学進学時に慌てることのないよう、親としてできる限りの準備をしましょう。
参考
ジュニアNISAの概要|金融庁
教育資金はジュニアNISAで66,666円積立がお勧め!FPがやり方を丁寧に解説!|おかねの小槌
ジュニアNISA・ジュニアNISAとは|イオン銀行
ジュニアNISA(ジュニアニーサ):未成年者少額投資非課税制度|楽天証券
ジュニアNISAの3つのメリット・3つのデメリット・教育資金にしたい保護者多数|ZUU online
「ジュニアNISA」と「学資保険」あなたへのオススメは……?|東証マネ部
ジュニアNISA5つの特徴と学資保険との比較を現役FPが徹底解説!|学資保険ランキング.biz
学資保険より低解約返戻金型保険の方がお得? |学資保険の教科書
初めてでもわかりやすい用語集|SMBC日興証券
ジュニアNISAのメリット・デメリット・比較・キャンペーンまとめ|The Goal
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