経済学部は就職に有利?経済学部の主な就職先を紹介

経済学部は就職に強いというイメージはありませんか? 経済学部の卒業生はどんなところに就職しているのか、気になるところです。

今回は、「経済学部を卒業後すると、どんな進路が考えられるのか」「経済学部で取得すると役立つ資格」「経済学部のキャリアデザイン」についてご紹介します。子供の大学進学を考える時の参考にしてみてください。

経済学部で取得すると就職に役立つ資格

経済学部では、経済学を主に学びます。経済学は、社会の経済活動の仕組みについて研究する学問です。経済活動を学ぶことは、世の中の仕組みやお金の流れを知ること。ニュースで報道されている株価や経済の動きも、経済学を学べばより深く理解することができます。

経済の仕組みを学ぶ中で、世の中の「仕事」についてもきっと興味が出てくるはず。卒業後の就職も考えると、就職に役立つ資格も取得しておきたいところです。経済学を学びながら、チャレンジできる資格はたくさんあります。

公認会計士と税理士

経済学部の学生で目指す人が多いのが、国家資格の公認会計士と税理士資格です。

公認会計士

公認会計士は、企業の監査と会計を専門とした国家資格です。受験資格は特に設けられていません。経済学で学んだ知識を生かして挑戦できる資格です。短答式試験と論述文試験を合格後、実務経験2年以上を経て、公認会計士として登録できます。合格率は10パーセント前後と難関の資格ですが、合格者は経済学部卒業生が多いです。公認会計士は、税理士として登録することも可能です。資格取得後は、会計事務所に所属するか、独立開業もできます。

税理士資格

税理士は、税務を専門とした国家資格です。税理士の受験資格には「大学3年次以上で、法律学又は経済学を1科目以上含む62単位以上を取得した者」という条件があります。大学在学中に受験資格が貰えるので、学生のうちからチャレンジできる資格です。税理士試験は、会計学に属する科目2科目、税法に属する科目3科目を合格しなければいけません。どの科目も合格率は10~20パーセントと難しい資格です。一度ですべての科目を合格することはできないので、時間をかけて資格取得を目指す人がほとんどです。資格取得後は、税理士として登録して、税理士事務所または企業に就職するか、独立するという道もあります。

大学によっては、公認会計士や税理士などの国家資格を目指す学生向けの専門講座を別途設けているところもあります。

就職に役立つ資格

経済学部の就職に役立つ資格にはさまざまなものがあります。

  • 不動産鑑定士資格試験
  • 簿記検定
  • ファイナンシャルプランナー
  • 証券アナリスト資格試験
  • 宅地建物取引主任者資格試験
  • 中小企業診断士資格試験
  • 社会保険労務士
  • 通関士
  • 銀行業務検定
  • TOEIC
  • マイクロソフトオフィス検定(MOS)

履修科目によって中学高校の社会関連の教員免許、社会教育主事や図書館司書、学芸員資格などの資格を取得できる大学もあります。

経済学部の就職先

経済学部の先輩方はどんなところに就職しているのでしょうか? 経済学部から多い就職先をご紹介します。

金融

学んだ知識を生かせる就職先として、金融業は経済学部の学生に人気です。銀行や証券、保険といった業種があります。ファイナンシャルプランナーや証券アナリスト、簿記検定などを取得すると就職に近づけます。

サービス

経済学部の就職先として金融業の次に多いのがサービス業です。サービス業は業種が幅広く、航空業界や旅行代理店、飲食業、ホテルなど多岐にわたります。不動産関連では、不動産鑑定士資格、宅地建物取引主任者資格など。経営コンサルタント系では、中小企業診断士資格試験、社会保険労務士などの資格が役立ちます。

商社

商社は、貿易や物流を取扱います。海外で活躍できる場も多いので、貿易業に必要な通関士資格や、TOEICなどの英語資格があると就職に強いです。

メーカー

住宅、自動車、食品、製薬・工業・科学などさまざまな分野のメーカー企業があります。経済学部の学生は、経営や販売戦略など実践的なことも研究している場合もあるので、メーカーに就職することも多いです。

公務員

経済学部では、国家公務員や地方公務員を目指す学生も少なくありません。財務管理や社会保険、年金など公共サービスでも経済関連の知識が生かせる場があります。

通信

IT企業やマスコミ関連も就職先として選ばれています。数字に強い経済学部の学生ならではかもしれません。マイクロソフトオフィス検定(MOS)を取得しているとIT系企業の就職を目指す学生には有利でしょう。

小売・流通

百貨店や専門店、卸業などの就職先も考えられます。近年は、ECサイトが台頭してきており、物流の流れも変わってきていることから、経済学で学んだ知識を生かせる場面も増えてきています。

経済学部のキャリアデザイン

「どんな大学を選ぶか?」というところから、就職活動はすでにスタートしています。大学選びから、将来を見据えて考えてみてもいいでしょう。

大学入学後は、在学中にキャリアデザインを考えることが大事になります。キャリアデザインとは、将来どんな仕事や職業につき、どんなキャリアを積み、どんな風に自己実現していきたいか、を考えることです。

大学在学中は、卒業後の就職を視野に入れながら、「将来何をしたいのか」「何になりたいのか」を見つめる時間的な余裕があります。大学生活は、目標を持って有意義に過ごせるように考えていきましょう。

就職に強い大学選び

「経済学部に入りたい!」という気持ちが固まったら、まずは就職を意識した大学選びから始めましょう。東洋経済オンライン2017年6月29日掲載『就職率でわかる「本当に強い大学」ランキング』の2014年から2016年までの3年間の就職率が高かった大学を参考に、就職に強い経済学部のある大学をご紹介します。

福井県立大学 経済学部

偏差値は47.5。過去3年間の就職率は95.3パーセント。地域に根ざしており、地元就職に強い大学。常駐の就職アドバイザーが専門家の視点から学生の就職相談に応じるほか、学校独自の「Web求人システム」で学校にしかない求人情報を在学生、卒業生に提供し就職を支援しています。

主な就職先:福井銀行、福邦銀行、福井信用金庫、越前信用金庫、合同経営会計事務所、ますも証券、福井新聞、福井コンピュータホールディングス、JA福井県経済連など。

一橋大学 経済学部

偏差値は65。過去3年間の就職率は93.4パーセント。過去5年間で3名以上新卒採用した企業とパートナーシップを結び就職支援連携を図る「一橋キャリア・パートナーシップ・プロジェクト」を実施。企業も交え多角的に就職支援をしています。

主な就職先:三井住友銀行、三菱UFJ銀行、東京海上日動火災保険、みずほフィナンシャルグループ、三井住友信託銀行、伊藤忠商事、楽天など。

名古屋市立大学 経済学部

偏差値は60。過去3年間の就職率は92.8パーセント。就職についての基礎知識を学ぶ「キャリアデザイン」科目があります。メーカー、商社、会計事務所などの豊富なインターンシップも実施しています。

主な就職先:名古屋市職員、名古屋国税局、東海財務局、愛知県職員、大垣共立銀行、三菱UFJ銀行など。

名古屋大学 経済学部

偏差値は62.5。過去3年間の就職率は92.7パーセント。キャリアサポート室では、就職相談のほか、就職活動を終えた先輩が後輩の就職活動についてアドバイスをする「就活サポーター」制度で学生の就職活動をサポートします。

主な就職先:愛知県職員、名古屋市職員、愛知製鋼、アビームシステムズ、大垣共立銀行、鹿島建設、新日鐵住金、デンソー、日本ガイシ、日立製作所、三井住友銀行、三菱UFJ銀行など。

北海道大学 経済学部

偏差値は57.5。過去3年間の就職率は92.7パーセント。少人数で実践的に就職活動対策について学ぶ「就活ミニ講座」をキャリアセンターが実施。エントリーシート添削、面接対策などが充実しています。

主な就職先:村田製作所、新日鐵住金、札幌市役所、北洋銀行、アクセンチュア、第一生命保険、JFEスチールなど。

京都大学 経済学部

偏差値は67.5。過去3年間の就職率は92.6パーセント。キャリアサポートセンターでは、フォーラムや各種セミナーのほか、遠隔地を研究拠点にしている学生向けに2018年8月よりオンラインでの就職相談も可能になりました。

主な就職先:みずほフィナンシャルグループ、三菱UFJ銀行、農林中央金庫、三井住友信託銀行、住友商事、楽天、西日本高速道路、監査法人トーマツなど。

南山大学 経済学部

偏差値は52.5。過去3年間の就職率は92.3パーセント。1年次からのキャリアデザイン講座が充実。業種別のワークショップや名古屋銀行と連携協定した問題解決型学習プログラムなど実践的な就職サポートがあります。

主な就職先:三菱UFJ銀行、損害保険ジャパン日本興亜、あいおいニッセイ同和損害保険、大垣共立銀行、名古屋銀行、愛知銀行、岡崎信用金庫など。

下関市立大学 経済学部

偏差値は47.5。過去3年間の就職率は92.2パーセント。地域企業と連携し、学生の「課題発見力」や「課題解決力」、「コミュニケーション力」を養成する「PBL(Project Based Learning)」を実施しています。

主な就職先:日本政策金融公庫、りそなホールディングス、商工組合中央金庫、中国労働金庫、日本年金機構、野村証券、大和証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券など。

学びながら将来の可能性を広げる

経済学部に入ったなら、経済学を学びながら、就職に役立つ資格取得を目指しましょう。

資格を取ることは将来の選択肢の幅を広げることでもあります。一つ使える資格を持っているだけで、さまざまな選択肢を手に入れることができるのです。税理士や会計士は専門分野の知識が必要なので、試験対策が必要ですが、経済学で学んだ基礎的な知識を生かすこともできます。将来のためにチャレンジしていきましょう。

大学のキャリアサポートを活用しよう

どこの大学にも、就職サポートセンターやキャリアサポートセンターのような、学生の就職をサポートしてくれる機関があります。

「どんな就職先を考えていけばいいのか」という相談や、目的の就職先を目指すためのキャリアプランなども一緒に考えてくれます。1年次は「就職なんてまだまだ先」という印象がありますが、余裕のある1年次から就職相談をして、しっかりとキャリアプランを練るのも大事です。

実際に就職活動が近くなってくると、就活生向けのガイダンスやセミナー、合同説明会や面談会などのイベントが増えてきます。就職関連の情報も集約されているので、就職サポート機関を日頃から活用していると情報も簡単に得られるので、就職活動もスムーズになります。特に就職に強い大学は、就職サポート機関の支援が手厚いです。どんどん活用していきましょう。

経済学部は就職に有利か?

採用する企業にとっては、ビジネスをする上で切り離せない、経済を理解している人材がいるということは有益です。経済学は多角的な物事の考え方を身につけさせてくれるので、多くの分野に応用することができます。業種選択を狭めることなく、どんな業種でも就職できる可能性があるのが、経済学部の強みと言えます。

しかし、経済学を学んでも生かせなければ意味がありません。経済学を利用して資格を取得することで、就職に有利に働くこともあるでしょう。経済学部が就職に有利というよりは、個人の努力と力量によるところが大きいです。

まとめ

ここまで経済学部でチャレンジできる資格と就職先を紹介してきました。就職をするためには、資格取得や自己分析や企業研究など学生自身が努力をしなければならないでしょう。しかし、経済学はどんな分野、どんな職業でも対応できる知識と考え方を身につけさせてくれる学問です。「将来どんな仕事をしたらいいのか分からない」「大学では専門分野に絞らずに幅広く学びたい」「社会に出る前に社会の仕組みを学んでから、自分の進路を決めたい」という人には経済学部は可能性を提供してくれる選択肢になるでしょう。

参考
公認会計士試験|公認会計士・監査審査会
就職率でわかる「本当に強い大学」ランキング|東洋経済オンライン
税理士試験受験資格の概要|国税庁
経済学部の就職事情!主な就職先一覧や就活での強み、役立つ資格|みんなのおかねドットコム
就職・進学データ|福井県立大学
就職状況|一橋大学
進路情報|名古屋市立大学経済学部
平成29年度 卒業・修了生の主な就職先|名古屋大学
卒業後の進路|北海道大学
就職と進学|京都大学
キャリア支援室 統計資料|南山大学
入学、卒業後の進路の状況|下関市立大学

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cocoiro編集部

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