叱られることなく育つ子供はいません。子育てをするうえで、親が子供を叱ることは避けては通れないものです。しかし、叱っているうちに、自分の感情が高まることで子供のことを許せなくなってしまうこともあるかもしれません。そのような、感情的な叱り方は、のちのちの親子関係に悪い影響を与える可能性があります。今回は、親子関係を良好を保つためにも、許す心について考えていきましょう。
もくじ
許す心はなぜ大切なのか
子供は感情や行動もまだ未発達。親が叱らなければいけない場面もたくさんあります。注意した後は、すべてを水に流してニコニコ笑っていたいという人も多いはずです。しかし、時として、そのような気持ちの切り替えがうまくいかないことも多くあるでしょう。許す心は、子供の発達過程だけではなく、親の精神面においても非常に大きな意味を持ちます。
自分に嫌気がさして育児も不安に
育児をしていると、気が付くとずっと叱り続けているということも珍しくありません。理想はにっこり笑って許したいとしても、現実的にはそうはいかないことの方が多いでしょう。最低限のマナー教育やしつけは必須です。しかし、子供を必要以上にガミガミ叱っていないでしょうか。
叱りすぎて感情的になってしまうとエスカレートして過剰に声を荒げたり、子供を傷つけてしまうかもしれません。それだけではなく、親自身にも、子育てに対する自信を失ったり、自己嫌悪に落ちっていしまうなど、精神的に悪い影響を与える可能性があります。
許されないことは子供にとっても負担
親が子供を許すことができないときには、子供も大きなストレスを抱えています。謝っても許されないことが日常的にになってしまうことで、心理的に大きな負担になるでしょう。責められることで自己肯定感を持てなくなったり、感情表現が分からなくなったりと悪影響を及ぼすこともあります。
どうして子供が許せない?
子供を許すことができない理由の一つは、労力が報われないと感じるからといわれています。親の立場に立ってみると叱るという行為にも負担やストレスが付きまといます。
叱ることで疲れてしまったり、自分自身も傷ついてしまったりすることもあるでしょう。しかし、叱ったからといって必ずしも子供が応えてくれるとは限りません。「自分はこんなにも頑張っているのに……」と感じてしまうと次第に許すことができなくなってしまいます。