意外と知られていないマイナー節分料理
恵方巻きや豆は給食でも出ることがあるほどポピュラーな節分料理です。しかしよく知られている料理だと、子供も飽きてしまうかもしれません。実は節分料理にはいくつかマイナーな料理もあるのです。今回は意外と知られていない節分料理を5つご紹介します。
節分そば
行事としてそばを食べるもの言えば、「年越しそば」を思い浮かべる人もいるでしょう。「年越しそば」が食べられる前には、実は「節分そば」が食べられていたのです。
1872年、明治維新の施策の1つとして新暦が採用されました。これによって、旧暦の12月31日ころだった節分が新暦の2月3日ごろへとずれこんだのです。
一部の地域ではその風習が残り、節分にもそばを食べるならわしがあります。また、12月31日にそばを食べる風習も残り、こちらを「年越しそば」と呼ぶようになったとされています。
けんちん汁
節分料理の1つに、けんちん汁が挙げられます。大根や人参、豆腐などをごま油で炒めてから、煮込む汁のことを指します。節分料理としては、主に関東地方を中心に食べられている料理です。
節分に食べられるようになった由来には、2つの説があります。1つは鎌倉の建長寺のお坊さんが崩した豆腐で作った汁に由来しているという説、もう1つは中国料理の巻繊(ケンチェン)という料理の発音がなまったという説です。
伝統的なけんちん汁には、肉や魚などは使われていません。建長寺のお坊さんが由来であるとされていることもあり、精進料理の1つともされています。また、根菜をたくさん食べられるというメリットがあります。けんちん汁と一緒に魚料理や肉料理を並べて、バランスのとれた食事にすることができるでしょう。
こんにゃく料理
節分料理の代表として、こんにゃく料理が挙げられます。こんにゃくには食物繊維が豊富に入っており、体の中をきれいにする効果が期待できます。
ご紹介したとおり、現在の節分の日は旧暦でいう大晦日あたりになります。古人たちは、体に溜まった老廃物を出し切って、きれいな体で新年を迎えようとしていたのでしょう。その文化が一部の地域で残り、かつての大晦日として節分にこんにゃく料理が食べられていると考えられます。