理科の苦手を克服!子供を理科好きにするための方法
理科は苦手とする子供が多い教科の1つ。もし、子供が理科嫌いになってしまったとき、どのようにすればいいのでしょうか? 理科嫌いな子でも、理科が好きになるかもしれない3つの方法について見ていきましょう。
暗記ものではない例外部分から覚えさせる
子供が理科を苦手だと感じる理由の1つに、理科の勉強の大部分である「暗記量の多さ」に圧倒されてしまう、というものがあります。子供が暗記量の多さを理由に理科の勉強を嫌がっていると感じたら、常に「例外部分」を覚えることを意識させましょう。
仮に、暗記部分が全体の80%、例外部分が20%としたときに、先に例外の20%を覚えてしまう、と言うことです。先に例外を覚えてしまい、それから全体を覚える、という手順で暗記を行うと、苦手意識が軽減しやすくなります。
また、実際の出題で自分が覚えた範囲以外が問われたときに「これは暗記部分からの出題だな」と認識して問題を解くこともできます。
例外を先に覚えた状態で繰り返し問題を解き、正解できる問題の数を増やしていきましょう。この方法は、何かを分類する問題を解くときにも効果的です。さらに、知識を効率的に覚える効果や、忘れにくくする効果もあります。
家庭での実体験でおもしろい!と感じさせる
子供が「おもしろい!」と感じたものは、記憶に定着しやすく、「もっと学びたい」という気持ちも生まれていきます。実体験の中で、理科をおもしろいと感じさせるためにはどのような方法があるのでしょう?
日々の生活のなかで観察力を養う
日常生活のなかにも「おもしろい!」は至るところに転がっています。例えば、親子で散歩に出かけたときには植物を観察してみましょう。
「この前はタンポポが黄色かったけど、今日は綿毛になっていたね。」と言った会話のなかから、子供のなかに観察するきっかけができます。繰り返すことで次第に観察力が養われ、なぜ綿毛になったのかな? というように、興味もわくようにもなるでしょう。
科学館やサイエンスショーに連れて行く
子供の理科への苦手意識を取り除くために、休日などを利用して科学館やサイエンスショーへ連れて行ってあげる、という方法もおすすめです。
岩手大学教育学部が、2006年4月10日、アメリカ・サンフランシスコ近郊にある「Jenny Lind Elementary School」 という小学校5・6年生(5年生55名、6年生118名、計173名)を対象に、日本で作成した面白実験道具を用いて出張授業を行う、という調査を行いました。
その後のアンケートで、以下の様なことが分かっています。
7~10歳(小学2〜4年生)の年齢で、特に10 歳の時一番理科への興味を抱くことが分かった。
外部の講師授業を40%の子どもが体験していなかった。通常授業では感じることができない科学の面白さや不思議さに出会っていない子どもが思った以上に多くいたことが言える。
(引用元:小学生はいつから理科が好きになるのか|岩手大学教育学部)
上記からわかるように、理科に興味を持ち始める年齢は7~10歳頃が多く、理科の実験授業を受けたことがきっかけで学習意欲が高まり、理科を好きになることが多い、ということが分かっています。
プラネタリウムで実際に星空を観察したり、サイエンスショーで巨大風船を作るなどの体験をしたりすると、体験を通じて理科をおもしろいと感じやすくなります。理科を身近なおもしろいものだと感じることができるきっかけを、遊びを通じて作ってあげるようにしましょう。
家でできる実験を親子で楽しむ
理科を身近に感じるために、親子で実験をして遊ぶ、という方法もいいでしょう。100円ショップの実験キットや知育菓子のキットなどは、手軽に手に入る上に、子供がおもしろいと感じやすいものがたくさんあります。
混色実験をしてさまざまな色を混ぜて遊ぶ、混ぜると光る液体の実験をして遊ぶ、など簡単にできて楽しめる内容のものが多いので、親子で遊ぶときに活用してみましょう。
料理のお手伝いを実験として楽しむ
理科をおもしろいもの、と感じさせるために、家庭での料理のお手伝いを実験にしてしまう、と言う方法もおすすめです。例えば、漬物を漬けるときに、塩をかけると野菜が小さくしぼむのはなぜだろう? という観点から、塩分濃度の勉強につなげることができます。
ほかにも、紫いもの粉を使って色の変わるホットケーキを作る、といった料理も理科の実験になります。実験、と言うとハードルが高くても、料理であればやってみようと思う子も多いかもしれません。休みの日に親子でクッキングをしながら、さり気なく実験を交えて子供が理科に興味を持つきっかけ作りをしてみましょう。
親は教えすぎず子供が自ら探求できるように促す
さまざまなきっかけを通じて子供が理科に苦手意識を感じなくなったら、子供が自ら興味を持って探求するようになるかもしれません。そのようなときは親が介入せず、子供の探求心を見守るようにしましょう。
子供が興味を持っていることを親が介入して教えすぎてしまうと、子供が自分で感じた疑問を取り払ってしまい、自分で調べたり確かめたりする機会を奪ってしまうことになります。
親が答えを知っている場合でも先回りして教えず、子供が困っているときにだけヒントを出す程度にとどめるといいでしょう。自分で考えて調べる、と言う姿勢は、理科だけに限らずあらゆる学びの原点になります。
終わりに
ここまで中学受験の理科を勉強する方法や出題傾向などをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか? 中学受験の理科の成績を上げるためには、ポイントを絞って勉強することや、総合的な基礎学力を上げることが必要になります。
受験勉強の時間が限られているなか、すべてを完璧に行うことは難しいと言えるので、より効率的に勉強が進むように親がサポートをしてあげるようにしましょう。また、子供が理科に苦手意識を持っている場合は、暗記する方法を変える、実体験の時間を持つといった対策が有効です。
その後の学習意欲の向上に結び付けるためにも、ここでご紹介したことをぜひ試してみてください。
参考
入試理科の特徴|中学受験理科の玉手箱
【中学受験での理科の勉強法】問題傾向や暗記物の覚え方を公開!|中学受験情報局 かしこい塾の使い方
中学受験 生物 地学 物理 化学 偏差値アップの勉強法|中学受験理科 偏差値アップの勉強法
子どもを理科好きにする10個の方法|東大卒の英才教育
理科好きの子どもにするためには、どうしたらいい?|Happy Children