PM理論はいじめを防ぐ!
組織の円滑に運営していくうえで、活用されているPM理論ですが、PM理論でいじめを防ぐことができるという説を唱える人がいます。PM理論が、どのようにいじめの防止に役立つのかについて考えていきましょう。
PM理論がいじめを防ぐのに効果的な理由
クラスのいじめを防ぐためには、ある人のリーダーシップが大きく影響します。それはクラスの先生です。いじめは、先生たちに見えない所で行われ、先生が関与しないため、先生がいじめの発生に無関係と思えるかもしれません。しかし、先生のリーダーシップがいじめの発生に関わっていることを示すデータが多くあるようです。
東京学芸大学准教授の杉森伸吉によれば、先生がPM理論4タイプのリーダーシップのどれを持つかで、クラスの様子がどう変わるのかのアンケートを取りました。その結果、次のことが明らかになったようです。
参考
【いじめの構造】 第3回 いじめと教師のリーダーシップの関係|CHILD RESEARCH NET
PM型の先生
子供たちが先生を好いており、クラスを楽しんでいます。強い団結心を持ち、学内の行事で良い成果を収めています。仮にいじめが発生しても、先生の力で解決できていました。
Pm型の先生
教室は常に緊張感のある雰囲気です。子供が先生を好きになれず、心を許せていません。これは、先生に「子供はこうあるべき」という理想が強く、理想にそぐわない子供たちを強く注意した結果、子供が「先生は私のことを分かってくれない」と感じてしまうためです。
子供たちに波及して「友達はこうあるべき」という観点から、それに合わない子供に対するいじめが発生してしまうケースもあるようです。ただ、統率力の強い分、「いじめはダメ」という点で抑止力が働いているとも言えます。
pM型の先生
子供たちを褒め、認め、気持ちに寄り添うため、子供の自尊心や自信につながっていきます。子供同士でもお互いを認め合うことで、いじめを防ぐことにつながるようです。ただ、褒めすぎや認めすぎは、かえって子供を甘やかし、困難で折れやすくなる可能性もあるので注意が必要でしょう。
pm型の先生
このようなクラスでは、いじめが起こり、学級崩壊に至る様子が多く見られます。先生が嫌いで、クラスの友達を認められなかったり、ルールを守れない身勝手な生徒が増えていきます。その結果、いじめや学級崩壊に至ってしまっています。
このように先生のリーダーシップによって、クラスのいじめの発生状況が変わってくるのです。
先生や親の率先垂範が大切
もちろん、先生だけにいじめ発生の責任があるかと言えば、そうではありません。家庭のリーダー、つまり親がどういったリーダーシップを持つのかも子供の成長に影響します。学校と同等の時間を子供は家で過ごしているからです。
親の子供に対する接し方が、PM理論のどのタイプに当たるかで、子供がいじめをする子に育つか否か変わってくるでしょう。また、子供は親の背中を見て成長します。そういった面でも、親がPM理論における理想的なリーダーシップを参考にしながら子供に率先垂範する、つまり手本となれているかが重要です。
終わりに
先生や親のリーダーシップは、どのタイプに該当したでしょうか。それぞれの特性を理解することで、未然にいじめや学級崩壊を防ぐことができるようになります。
参考
【いじめの構造】 第3回 いじめと先生のリーダーシップの関係|CHILD RESACH NET
いじめ抑制の鍵握る「PM型先生」とは?|ベネッセ 教育情報サイト
PM理論における4つのリーダーシップ|CEREBRICS
PM理論|BIZHINT