子供が「専攻科に興味がある」と言い出して始めて、「専攻科って何?」と焦る保護者の方も多いようです。
いつ通えて、どんなことが学べるのか。メリットやデメリット、さらにはどれくらいの学費がかかるのか、まとめてみました。
記事を読みながら、子供の今後の進路を一緒に考えてみましょう。
もくじ
専攻科ってどんなところ?
まずは専攻科について、基本的なことをご紹介します。
どんなことを学べる?
専攻科は、資格取得や、より高い技術を身につけるために通う学校のことをいいます。新しいことを学ぶというよりは、今までの知識や技術をより発展させたものを学ぶことができる場所です。
専攻科は1年以上の期間で設置することになっています。
いつ通えるの?
専攻科は「本科」に付随しているものという考え方なので、「本科」を卒業した人しか通えません。では、その「本科」とは具体的にどのような場所を指すのでしょうか。
高校・中等教育学校・特別支援学校を卒業後
高等学校・中等教育学校・特別支援学校が本科となり、卒業後に専攻科に通うことができます。
2012年では138校の高等学校が、水産・工業・看護など185の専攻学科を設置しています(複数選択)。また特別支援学校では102校が216学科を設置しています。中等教育学校は現在専攻科を設置している学校はありませんが、設置することは可能です。
参考
高等学校専攻科に関する実態調査|文部科学省
特別支援学校専攻科に関する実態調査|文部科学省
高等学校・中等教育学校・特別支援学校を、卒業後に専攻科へ2年通うことが多いです。
高等学校では看護と水産の分野で、多くの専攻科が設置されています。
特別支援学校のうち視覚障害の学校では、はり・灸・指圧など、聴覚障害の学校では、美容・理容・歯科技工などの資格の取得を目指し、専攻科を設置していることが多くあります。
短期大学卒業後
短期大学を卒業した後も専攻科に通うことができます。多くは教育の分野です。
短期大学では本科と専攻科を合わせて4年間学ぶと、四年制大学卒業と同等の学位が取得することが可能です。ただし、学校によって条件があったり、自分で申請手続きをしたりすることが必要なため、卒業すれば自動的に取得できるわけではありません。
大学
大学を本科とした専攻科に通うこともできます。多くは教育の分野で1年であることが多いです。
また芸術系の大学でも専攻科を設けているところが多く、少人数で大学よりも自由に学びたいことを学ぶことができます。
高等専門学校(高専)卒業後
高専卒業後の専攻科では、2年間学ぶことが多いです。高専が5年間の課程なので、合計で7年間、同じところで学ぶことになります。高専では本科でも専門的な学習をしますが、専攻科ではそれをより発展させた内容を習得するようなカリキュラムとなっています。
高専卒業後の専攻科でも、短大と同様に四年制大学卒業と同等の学位などが取得できる場合があります。