文科省の掲げる「確かな学力」とは何?学校と家庭の連携で教育を - cocoiro(ココイロ) - Page 3

確かな学力につながる取組事例

確かな学力につながる取組事例

小学校の事例

2017年に埼玉県春日部市立上沖小学校では、「一人一人を確実に伸ばす授業の創造」をテーマに学力向上に努めました。すると、「周りとの会話に楽しさを感じた」との声がアンケートで挙がり、話し合いが活発化したり、自分と友達の意見の違いを認めてまとめることができた、などといった結果に結びつきました。

具体的には、低・中・公学年の3ブロックに分けた学習、話し合い活動の充実や思考ツールの活用を行いました。例えば、1年生の国語ではペア学習やイメージマップを活用して学習を進め、5年生の道徳では「サッカー大会」をテーマにベン図やモラルディスカッションを活用しました。そのほか、授業前の時間で短作文、読み聞かせや読書マラソンなども行っているようです。

中学校の事例

2015年に埼玉県加須市立加須東中学校は「教科教室制の特色を活かした確かな学力の向上」に取り組みました。その成果として、生徒が主体的かつ強力的に学習をステップアップでき、学習意欲、思考力、判断力、表現力の向上へとつなげられました。

加須東中学校が主に取り組んだのは、「東中スタイル」です。授業の始めに課題の設定や狙い、見とおしを伝え、アクティブ・ラーニングの実施、まとめでの振り返りを行いました。学習成果の可視化や学習ノートの活用(キャリア教育や計画的学習)、学習支援なども行っています。また、学習環境を整えるために、家庭学習優秀賞表彰、生活リズムの改善、学びのモデル提示など、多岐にわたる取り組みをされていました。

終わりに

子供の生きる力の3本柱の1つである「確かな学力」。その中で身につく論理的思考力や問題発見力は、就職してからも求められます。教育現場では、各学校で特色ある取り組みが行われています。その特色を調べた上で進学先を検討しても良いかもしれません。

家庭で実践できることは、学習習慣を子供に身につけてもらうこと。宿題、予習復習、自主学習を習慣化するために、親からも学校に協力や連携する姿勢で、子供の学習意欲を高めていくと良いでしょう。子供の受験や進学、就職にもつながるでしょう。

参考

これからの時代に求められる力とは?|確かな学力
子どもたちに求められる学力についての基本的な考え方|文部科学省
学力向上に係る効果的な取組事例|彩の国 埼玉県
地域や学校を挙げて確かな学力の育成を目指して-学ぶ意欲と論理的な思考や表現の力を高める授業力の向上-|文部科学省
確かな学力とは?生きる力とは?
「確固とした個性」を支える「確かな学力」を|確かな学力を考える
確かな学力向上に向けての提言 ~確かな学力向上に向けての提言 ~|出雲教育事務所
すたなび|辰巳小学校

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