子育てをする親の最大の関心事の1つは子供の学力でしょう。文部科学省は「確かな学力」の育成を各教育機関に求めています。将来を見据え、学力向上に努めるためには学校と家庭で連携がポイントになるようです。当記事では、「確かな学力」の定義や小・中学校で実施される学習にはどういったものがあるのかをご紹介します。
もくじ
「確かな学力」とは
子供に求められる確かな学力
グローバル化が叫ばれ、激しい変化のある現代社会では、1人1人に逆境を突破する力が求められます。そのため、これからの子供たちに対して、個性を生かして、クリエイティブに生き、未来を切り拓けるたくましい人材の育成をしていく必要があります。課題を克服し、人生をとおして学び続ける力を育むことが大切です。
その中で、子供に求められる学力として「確かな学力」を文部科学省は掲げています。これは知識やスキルだけでなく、学ぶことへの渇望や課題発見能力、解決能力を含み、個性を生かしていくものです。
大学や企業の人事担当者も、今日の子供や若者に論理的思考力や問題発見力、行動力や実行力などで課題があると指摘しているようです。学生時代だけでなく、将来にも影響を及ぼすのが子供の学力なのです。
全国的な問題としては、PISA(OECD生徒の学習到達度調査)や教育課程実施状況調査や国際数学・理科教育調査などの結果から、「判断力や表現力の低さ」「学習意欲の低さ」「学習習慣が身についていない」「学習した内容と日常生活の関連づけができていない」といったことが挙げられています。
こういった背景から、子供たちに「確かな学力」を身につけるための対策を各学校で進めるよう求められているのです。文部科学省は子供1人1人に分かる授業を行うよう各学校に要請しているようです。
参考
2 子どもたちに求められる学力についての基本的な考え方|文部科学省
教育現場での「確かな学力」
教育現場で実際に指導を行う教員は、一例として「確かな学力」を次のように捉えています。まず、「知識・技能」では習熟や定着の確かさが問われます。つまり、身についた知識がどのように日常生活や実社会で生きるのか、そういった感覚を常に保たれる必要があります。
「問題解決能力」では、思考の論理性やその正確性が求められます。文部科学省で定める思考力、判断力、表現力、学習意欲などについて問題解決能力が常にうまく働き、波のない状態でなければなりません。