大学入試改革について徹底解説!子供の大学受験にどう影響する?

大学入試改革について徹底解説!子供の大学受験にどう影響する?

教育改革によって、幼稚園から大学に至るまでの教育の現場が大きく変わろうとしています。大学入試も例外ではありません。というのも、大学入試の象徴ともいえるセンター試験が2020年の1月をもって廃止されることになったからです。翌年の2021年1月からは大学入学共通テストが導入予定だと言われていますが、具体的にどう変わっていくのでしょうか。

大学受験を控えたお子さんを持つご家庭では心配になる人もいるでしょう。ここでは大学入試試験について詳しくお話ししていきましょう。

大学入試改革とは

2021年の1月からセンター試験に代わって「大学入学共通テスト」が行われます。数年先のことなので新テストの詳細などは未確定な部分が多いですが、現在公表されている内容を見てみましょう。

大学入試改革の背景

大学の入試に改革のメスが入ったのはこれまでの教育制度を見直そうという動きがあったからです。どこに問題点があったのか、また教育の現場にこれから何が求められているのでしょうか。

まず、教育改革の一つとして大学入試改革が行われることとなりました。これまでの暗記や解法を効率よく覚える学習方法や、高校では入試のための試験対策と化した授業を行うところもあり、それが問題視されました。

日本人の学力低下の懸念がかけられた教育の現場は、その現場を打破しようと、教育改革に踏み切ったのです。特に近年はグローバル化の潮流もあり、新テストの導入に際し「知識や技能」だけでなく「思考力や判断力、表現力」といった部分を重視するという考えをベースにしています。

大学入試改革の全体スケジュール

2018年から実施される2021年までの期間、どういったスケジュールで進んでいくのでしょうか。予定通り共通テストが実施されるとすれば、2018年の4月に高校1年生となった子がこの共通テストを受けることになります。

2017年

共通テストの狙いに重きを置いた問題で試行調査を実施しました。

  • 7月に実施方針を公表
  • 11月に5万人規模のプレテストを実施

2018年

前年度の結果を分析・検証し問題作成の方向性を検討しました。問題作成の方向性を踏まえ、大学を会場とし試行調査を実施しています。

  • 11月に今度は10万人規模のプレテストを実施

2019〜20年

内容をさらにブラッシュアップし問題作成の方針を決定します。

  • 実施大綱の策定と公表
  • 確認プレテストの実施

状況に合わせてシステムなどのための確認テストを実施予定です。

2021年

大学入学共通テストが実施されます。

以上が主なスケジュールになってきます。まだまだ検証中の部分もありますが、導入後も次期学習指導要綱に対応した実施大綱が策定、公表されていきます。新しく始まるテストなので日ごろからアンテナを張っておくといいでしょう。

これまでのセンター試験問題と何が変わる?

センター試験問題から一転し、大学入試共通テストに移行することになりましたが、問題や回答方法などはどう違ってくるのでしょうか。試験対策も必要なので、大まかにでも把握しておくと安心して試験に望めるでしょう。

国語と数学で記述式問題が出題される

国語と数学Ⅰでは、これまでマークシート方式だった回答方法が変わってきます。それぞれ小問3問の記述式問題が導入され、回答用紙には新たに記述式用の解答欄が作られます。

国語はどう変わるの?

国語の記述問題では20〜30字、40〜50字、80〜120字ほどの出題が予定されています。マークシート方式より記述式は回答に時間がかかるため、センター試験では80分でしたがこれからは100分になります。
また記述式評価の配点に関しては、マーク式の配点とは異なり、段階別評価がなされます。小問ごとに4段階評価がされますが、80〜120字程度の小問はおよそ1.5倍の重みをつけた5段階表示を検討していると言われています。

数学はどう変わるの?

数学ではⅠが記述式となります。内容は、数式を記述する設問、あるいはどうすれば解けるかの解法を端的に記述する問題が3問出される予定です。またマーク式と混在する形式が予想されます。

こちらも記述式導入のため回答時間が延長され、今後は70分となっています。国語とは採点方式が少し異なり、マークシート式と同様に配点されるのがポイントです。

どちらにも共通して言えますが、マーク式問題では新たな回答形式も検討されています。それは、選択肢の中からあてはまるものをすべて選択する問題や、解答がその前に出た問題と連動して正答の組み合わせが複数ある問題など、新たな解答形式です。

これは2019年度の初頭に実施するか否かが発表されるので、アンテナを張っておくといいでしょう。

英語4技能と外部検定が評価に導入される

英語の分野においてもグローバル化社会に順応できる人材を育成するため、小学3年生から英語教育が実施されるほど。そのため、英語の共通テストでも「聞く」「読む」「話す」「書く」という4技能を身につけておく必要があります。そのため「読むこと」「聞くこと」の能力をバランスよく把握するため「筆記」とマーク式の「リスニング」が出題されます。

筆記でのリーディングでは、テキストを読み解き事実や意見などを把握する力や、文章の構成を理解する力、そして内容を整理して要約する力などが問われます。

またリスニングにおいてもいくつかの情報から推測する力や、ディスカッションを聞いて要点を理解する力などが問われます。

筆記とリスニングの配点は、試行調査の段階では均等になっていたが、各大学によって比重が変わってきます。事前情報を得た上で対策を練るといいでしょう。

そして2020年から2023年度までの枠組みで、大学ごとに外部検定を利用できるようになりました。それはセンターが作成した問題を共通テストとして実施する試験と、民間で実施される資格・検定試験のいずれか、あるいはどちらも利用できるようになったのです。

センターでの結果で大学側に提供されるのは、高校3年生の4月から12月までの間に受検した2回までの資格・検定試験です。出題範囲は義務教育との連携を図り、「コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ」「英語表現Ⅰ」の範囲から出題されます。

大学入試改革による親と子供への影響

大学入試改革による親と子供への影響
教育改革に伴い大学入試にも影響が及んでいますが、その余波は当然のように受験を控えている子供やその親にまで及んでいます。河合塾の調査によれば、大学入試改革により不安を感じている親子は70%にまで上り、特に4技能と外部検定の成績が反映される英語の試験に対して高いハードルを感じているようです。

志望校の選択に影響

入試の試験方法が変わることで、志望校の選択に影響が出るようです。未だ具体的な出題形式が分かっていない部分もあるので、漠然とした不安を抱えている人も中にはいます。また大学の入試に関する情報では、志望校のレベルが高い親子ほど最新の入試情報に敏感です。河合塾の調査によれば2020年のセンター試験廃止などを知っている親は全体の60%ほどで、子供は49%ほどしか認知していませんでした。
試験方法が変わることで当然、志望校への試験対策も変わってきます。まずは漠然とした不安から志望校のレベルを下げるのではなく、必要な情報を集めて現場を理解してから志望校をどうするのか考えましょう。

学校以外での対策が必要

親子ともに共通している不安が「学校での授業内容が入試問題に対応しているか」です。今回の改革を機に、英語で4技能のスキル習得が求められる試験が行われるため、受験を控えた親子は、学校外での対策の必要性を感じています。特にスピーキングやリスニングのほか、外部試験での得点を向上させるために学校内での授業では不足していると考えられているようです。

さらには親も、学校だけでなく塾や予備校の説明会に参加し情報を得ているのが現状です。

情報がない状態でどれだけ多くの情報を得るかが、試験対策にもなり、不安を取り除く一助になるのではないでしょうか。

まとめ

ここまで読まれた方にはお分かりのことだと思いますが、教育改革により日本の教育は大きく変わっていきます。幼稚園から大学受験まで幅広い世代が対象となっており、焦りや不安を抱えている方も多いでしょう。

しかし、必要な情報を早く手に入れれば、その分早く対策も打てます。お子さんと共に現状を理解し、必要なものは何かを考えて試験に望んでいただければと思います。

参考
「大学入学共通テスト」について|文部科学省
大学入学共通テスト実施方針|文部科学省
「大学入学共通テスト」における問題作成の方向性等と本年11月に実施する試行調査(プレテスト)の趣旨について|独立行政法人大学入試センター
こう変わる!大学入試 ~2020年度からセンター試験に代わる試験を実施~(「大学入学共通テスト」とは?)|Kei-Net
教育改革・入試改革2020特集|Benesse マナビジョン
2020年 教育改革 早わかり ~ 学校教育・大学入試が変わる!~|ベネッセ 教育情報サイト
動き始めた高大接続・大学入試改革を見据えて | Y-SAPIX 東大・京大・医学部・難関大学 現役突破塾
大学入試改革 2人に1人が「志望校の選択に影響する!」|大学受験の予備校・塾 河合塾

この記事をかいた人

cocoiro編集部

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