家庭学習をする前に意識したいポイント
それでは次に、子供が家庭学習をする前に家庭で意識したいポイントについて紹介します。いきなり「今日から家で勉強しなさい」と言う前に、まずは次に挙げるポイントについて意識してみましょう。
まずは基本的な生活習慣を身につけさせる
家庭学習の時間を習慣化するためには、子供の基本的な生活リズムについて考え直す必要があります。早寝早起きや、朝昼晩の食事、正しい姿勢で椅子に座ることや、遊ぶ時間を守ることなど、生活習慣の基本を身につけることを意識してみましょう。
基本的な生活習慣が身についたら、「毎日◯時から◯時は家庭学習の時間」というように、少しずつ取り入れていくことで、子供も無理なく家庭学習を始めることができます。
勉強する環境を整える
子供が家で勉強するときは、リビングの机を利用したり、子供部屋で勉強したりと、各家庭によって異なります。勉強机の周りに子供が興味を持ちそうなゲームや漫画、テレビなどが置いてあれば、子供は集中して勉強をすることが難しくなります。まずは勉強する環境について考え、子供がどこで勉強するのが良いか考えてみましょう。
また、子供の家庭学習の時間帯は、家族も協力をしてテレビを消したり、年齢によってはすぐに質問に答えられるように、子供のそばにいるといった配慮も必要になります。
親子の会話は積極的に
親子間のコミュニケーションも、子供の家庭学習の効果を高める上で大切なポイントとなります。例えば、「今日は学校でどんなことを学んだの?」と質問してみたり、子供が興味のあることについて話をするなど、子供の性格や学習意欲について親も理解することが大切です。
特に小学生の場合は、親がそばにいることで、子供も安心して勉強することができます。最初は焦らず、自然に子供が勉強机に向かうように、優しく声掛けを行ってみましょう。
年齢別・家庭学習を継続させる具体的な方法
それでは次に、年齢別に家庭学習を継続させるための具体的な方法について紹介します。
小学校低学年
小学校に入学したばかりの子供は、文字や言葉よりも感覚的に物事を理解する年齢と言われています。語彙が少なく、集中力も短い低学年の子供は、机に向かって勉強するよりも、外に出かけたり、友達と一緒に遊んだりすることで、たくさんの知識を得ていき、学習の理解や関心へとつながっていきます。
まずは、1日10分机に座って勉強する時間を持つことから始め、焦らず徐々に家庭学習の習慣をつけていきましょう。宿題がない場合でも、「今日は学校で何があったの?」と質問してみたり、予習復習の習慣を設けるようにし、なるべく親子で一緒に家庭学習の時間を持つようにしましょう。
小学校中学年から高学年
小学生の家庭での学習時間は、学年×10分が目安と言われています。例えば、小学校4年生は40分、5年生は50分、6年生は1時間が家庭学習の目安となります。小学校高学年になると、家庭によっては中学校受験を検討する場合もあるかもしれません。まずは勉強する時間帯を決め、習慣化することを意識しながら、土日などでも可能な限り家庭学習の時間を持てるようにしてみましょう。
学習内容は、子供の苦手な教科にフォーカスしてみたり、テスト勉強のために授業で習った内容を復習するなどしてみましょう。子供の能力に合わせて行い、あまり長い時間でなくても継続して毎日勉強すること意識して取り組んでみましょう。
中学生
中学校に入学すると、小学校とは違い、教科ごとに教員が変わるなど、勉強内容もより複雑になっていきます。高校受験のことを考えると、中学生の場合は、まず授業内容をしっかりと理解するための復習の徹底や、学習意欲を途切れないようにする工夫、入試に向けて計画的に勉強をすると良いでしょう。
ここで大切なのが、家庭学習を習慣化し、さらに計画的に行っていくことです。基礎が苦手な子供の場合は、家庭では基礎の理解を徹底的に行うようにするなど、子供の勉強の目的を明確にした上で家庭学習を行うようにしましょう。