家庭での子供との接し方
幼稚園や保育園でいじめを受けている子供にとって家庭は唯一心からホッとできる場所でなければなりません。普段から子供が何でも話しそれを受け止める親の良好な関係を構築しておくことが基本となります。
いじめを受けていてそれをなかなか口に出せない子供は、自分を責め自分だけで抱えて苦しんでいることも少なくありません。家庭では安心して過ごせるように環境を整えてあげるとともに、夫婦一緒になって子供を守ることを伝えてあげましょう。
子供の話をよく聞く
子供がいじめられていると感じたときには、まず子供自身から事実を聞き取ることが大切です。まだ小さいので論理的に話すことはできないので「今日はみんなで何して遊んだの」などと園での生活の振り返りをさせながら話を引き出すようにするといいでしょう。
パパやママが仕事や家事などで忙しくしていると子供が勇気を出して話そうとしているのに、タイミングを逃してしまうこともあります。日頃から十分にコミュニケーションをとっておけばいざというときでも何でも話をしてくれるでしょう。
子供に「味方であること」と言葉で伝える
いじめや虐待では子供自身に辛くあたられる理由が見当たらない場合「自分が悪い子だから」と自身を責めることで納得させようとすることが多くなります。自分が悪い、何か訴えても信じてもらえないという気持ちが強くなると口だけでなく心も閉ざしてしまいます。
周りから孤立して四面楚歌の状態になっている場合は、孤独感も強く内にこもってしまうことも考えられます。いじめられた子供から話を聞く場合には、まず「どんなことがあっても守る」「信じている」「味方である」ことをしっかりと伝えて安心させることが必要です。
パパと情報を共有する
パパは幼稚園や保育園の送迎や行事への参加には協力的であっても、日常的な連絡や様子の確認などはママ任せになることが多いものです。仕事が忙しいせいもあるでしょうが、園での子供の様子を把握しているというパパはほとんどいないのではないでしょうか。
しかし、いじめは重大な問題でありママだけの力で解決できない場合もあります。問題が複雑化する前の段階から夫婦間で情報を共有しておくことが大切です。園やいじめた子供の保護者の対応によってはパパが前面に出なくてはいけない場合もあります。
幼稚園や保育園でのいじめというとまさかと考える方も多いでしょうが、ちょっとしたけんかではなく陰湿ないじめも怒る可能性は否定できません。いじめには、仲間外れにしたり、持ち物を隠したり破損したり、いたずらをしたり、とさまざまなパターンがあります。
重篤なけがに及ぶ暴力も考えられるため、家庭では普段から子供の言動や様子に配慮するとともに何でも話せる雰囲気づくりをしておくことが大切です。いじめの兆候を見逃さず園と密に連絡を取りながら、子供を守ってあげましょう。