ヤバイ!スゴイ!で会話する子供たち。語彙力不足を解消する方法とは - cocoiro(ココイロ) - Page 3

子供たちの語彙力を増やすために

子供たちの語彙力を増やすために
学校や地域だけでなく、家庭でも語彙力を増やすことはできます。親が普段の会話でどういったことを意識するのかが、子供の語彙力向上に影響を与えるのです。子供の語彙力を増やすためのポイントをいくつかお伝えします。

親子の会話で「ヤバイ」「スゴイ」をやめよう

「運動会がヤバイ」「あの子がスゴイ」という言葉をつい子供と一緒に使ってはいないでしょうか。確かに「ヤバイ」「スゴイ」は雰囲気で伝わる便利な言葉です。しかし、これらは豊富な語彙を用いた表現の妨げになってしまう可能性があります。

語彙力を高めるために、「具体的にどういうこと?」と問いかけてみてはいかがでしょうか。例えば、「運動会がヤバイ」を「組体操がうまくできず、本番に間に合うか分からない」、「あの子がスゴイ」を「あの子はテストで100点を取るのに、かけっこも早い」と具体的に表現してもらいましょう。

表現できない言葉は調べる習慣を身につける

語彙力はあればあるほど役立ちます。もし、子供が分からない言葉や、うまく表現できない言葉があれば、すぐに調べる習慣を身につけさせてあげましょう。「後で調べれば良い」と時間をおいてしまうと、調べずに忘れてしまいます。

今ではアプリ辞書を使ってすぐに調べることもできますので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。また、分からない言葉の意味を推測する力を身につけるのも手段の1つです。語彙力向上に努めても、分からない言葉には必ず遭遇します。そんなときに、前後の文脈や漢字の形状から、おおよその意味を推測した後に、改めて辞書で意味を調べるといった過程を踏むことで、印象的にその言葉を覚えることができます。

幼少期には「読み聞かせ」、少年期には「読書習慣」を

幼少期では、親の「読み聞かせ」も効果的です。童話や昔話を読んで聞かせることで、1つ1つの言葉を覚えていくようになります。言葉をある程度覚えたら絵本でも構わないので、本を読む機会を増やしていきましょう。また、少年期は、徐々に読書する習慣を身につけさせることが大切です。前述のとおり、高校までの授業では語彙力をカバーできません。教科書以外の活字を読み、語彙力を増やしてみてはどうでしょうか。最初は、小説であればハードルは低くなるでしょう。太宰治や夏目漱石などの純文学を読めば、美しい日本語を学ぶこともできます。

終わりに

日本教育において、子供たちの語彙力向上は急務となっています。TwitterやInstagramなどのSNSで子供が文章を発信する機会は増えています。しかし、その内容が「ヤバイ」「スゴイ」の乱用であれば、語彙力向上には結びつきません。まず、家庭の会話で語彙表現を意識する所から始めてみてはいかがでしょうか。

参考

第1章 4.2.(6)体系的語彙指導のための学習活動を充実させる|文部科学省
第1 国語力を身に付けるための国語教育の在り方|文部科学省
語彙力のない子供たち!語彙力アップのために親ができる9の事|チャイビ
語彙力の大切さと読書の必要性について!語彙力を高めるために今すぐ出来ること|チャイビ

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