子供が偉人に!?子供の人生を豊かにするGrit力を引きのばす方法 - cocoiro(ココイロ) - Page 3

子供のGrit力を引きのばすには

子供のGrit力を引きのばすには
アンジェラ・ダックワース教授は、Gritを先天的なものではなく、生まれた後の努力次第で養うことのできる後天的なものだとしています。では、子供のGrit力を上げるために、どういったことが親御さんにはできるでしょうか。主に2つのアプローチ方法があります。

子供の中から引きのばす

まず、子供の中から引きのばす方法です。内発的動機づけは、義務感や強制感なしに、子供がのびのびと成長できるきっかけにもなるでしょう。では、子供にどういった働きかけをすればいいのでしょうか。

成長意欲を持つ

内側からGrit力を引き出すために、子供が成長意欲を持つことが大切です。「もっとこうなりたい!」と子供自身が意欲を燃やすことです。逆に「どうせ自分はこれだけしかできない」「自分には無理なんだ」と決めつけ、可能性を諦めてしまうとGritにはつながりません。

私たちの脳は、常に成長しています。脳は、筋肉と同様に鍛えられることで成長します。脳を鍛えるためには、新しい課題を乗り越えることが有効でしょう。例えば、子供が成人しても、神経細胞を保護して神経細胞間の伝達を行う「ミエリン」という脳内物質により、脳を成長させることができます。脳の成長により、もっと向上しようという意欲もわいてきます。

子供が自分の可能性を見失わないように、親にできるのは褒めることです。子供のわずかな成長や成功であっても親御さんに褒められると、子供は自己効力感を感じてさらなる挑戦へと向かうことができます。逆に親御さんから「テストの点数が低い」「遊んだ後の片付けができていない」としかりつけすぎると、自分の可能性を疑うようになってしまいます。

ポジティブな考え方を持つ

やり抜く力を持つ人は、物事をポジティブに考える傾向があることが分かっています。ポジティブな考え方とは、目の前の出来後に対して前向きに捉えることです。例えば、「子供がサッカーのレギュラー選抜に落ちてしまった」としても、その過程で継続力を身につけていたり、仲間とのチームワークや協調性を培っていたり、後輩の指導に時間を使え指導力を身につけられたり、と見方を変えるだけでプラスの要素に気づくことができます。

子供にポジティブな考え方をしてもらうためには、まず親が普段からポジティブな考え方を持ち、子供に対してポジティブな言葉がけをしていくことが大切です。

成功体験を積む

高いGritを持つ人は、「自分ならできる」という自信、信念を持っています。その自信や信念の土台となるのは、過去の成功体験です。コミットメントした目標を達成したり、0から1を生み出したりするなかで、自信へとつながっていくのです。

ポイントは、自分のスキルレベルに応じた目標を設定すること。「今60点の数学のテストを来週までに90点以上にする」という目標設定は厳しく、達成できずにかえって自信を失うでしょう。逆に「今60点の数学テストを来週までに63点にする」という目標設定では、ハードルが低いでしょう。70点くらいをまずは目指して、それが達成できれば80点と、ステップを踏むことでその達成の度に成功体験を得られて、自信につながります。子供が目標設定の立て方をうまくできていなければ、親御さんがサポートしてあげてはいかがでしょうか。

周囲の環境で引きのばす

子供の好きなのことをやらせてあげる

興味関心を持てないことに取り組み続けるのは、子供にとって苦痛なことです。そうではなく、子供の好きなことにとことん取り組ませてあげましょう。子供が何に興味を持つかは、その子供次第です。さまざまな分野や世界に触れる機会を親御さんが提供することもおすすめです。好きなことに夢中になっている子供は、Initiative(自発性)やTenacity(粘り強さ)を自然とはぐくむことができます。