新しい学力観とは?子供の教育現場はどのように変わっていくのか

新しい学力観とは?子供の教育現場はどのように変わっていくのか

「新しい学力観」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。文部科学省は、時代の流れに対応するべく、さまざまな能力の育成を目的とした新しい学習指導要領を発表しています。当記事では、新しい学力観における学習指導要領の内容や、教育現場が今後どのように変わっていくのかについて紹介します。

新しい学力観について

国際社会や情報化社会と呼ばれる近年、教育現場においてもさまざまな変化が起こると言われています。子供たちは激しく変化する社会の中で、従来の教育法とは違った新しい視点を取り入れながら、学び、成長していくことになります。そこで必要になるのが「新しい学力観」です。

新しい学力観をもとに、個性を尊重しながら学力の基礎をしっかりと学ぶ教育現場。新しい学力観とは、具体的にどのようなものを指すのでしょうか。

新しい学力観とは何?

文部科学省の掲げる「新しい学力観に立つ教育の推進」では、以下のように新しい学力観について示されています。

(2) 新しい学力観に立つ学習指導の工夫改善
現行学習指導要領の趣旨を実現するためには、自ら学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力などの資質や能力を重視する学力観に立って、学習指導の工夫改善を図ることが重要である。学校においては、子どもたち一人一人が自らのよさや可能性を発揮して様々な対象に進んでかかわり、自分の課題を見付け、主体的に考えたり、判断したり、表現したりして解決するような学習活動を積極的に展開し、それを適切に支援していくことが求められる。

各学校においては、このような考え方に立ち、個に応じた指導の充実、体験的な学習や問題解決的な学習の工夫、ティーム・ティーチングなど協力的な指導の推進等、学校の実態等に応じた種々の工夫改善が進められている。

(引用元:我が国の文教施策生涯学習社会の課題と展望進む多様化と高度化|文部科学省

新しい学力観とは、自ら学ぶことの大切さや、自発的な思考力を重視した学力観のことを指しています。受け身ではなく、子供自身が自分の力で考え、行動する能力を養うための教育法と言われています。激しく変化する社会の中では、自らの意思で行動することの大切さが問われる場面も数多く存在することから、改めて新しい学力観を持つことの重要性が注目されています。

新しい学力観の背景にあるもの

新しい学力観を持つことの大切さが注目された背景としては、次のような理由が挙げられます。第一に、知識の量を競う従来の教育法に対する懸念です。知識を得ることだけでは、実際に社会に出たときに対応できないことが多いため、従来の教育法の内容について改めて検討されるようになりました。

次に挙げられるのが、子供たちの自然体験や生活体験の不足です。子供が豊かな心を養うためには、主体的かつ創造的に生きるための知恵が必要となるため、自然に触れたり、社会における自分の役割を自覚するといった自分の個性を認める活動の大切さが改めて注目されることになりました。

新しい学力観と学習指導要領

学習指導要領は約10年ごとに内容の見直しがされてきましたが、新しい学力観を踏まえて、以下のように制定内容が改善されています。

・ 小学校低学年の生活科の新設
・ 歴史学習の改善
・ 高等学校の社会科の地理歴史科と公民科への再編成
・ 高等学校の家庭科の男女必修化
・ 中・高等学校の選択履修の幅の拡大
・ 外国語教育におけるコミュニケーション能力の育成の重視
・ 読書指導の充実、学校図書館の機能の活用
・ 発達段階に応じた重点化など道徳教育の充実
・ 国旗及び国歌の指導の充実

(引用元:我が国の文教施策生涯学習社会の課題と展望進む多様化と高度化|文部科学省

国際社会に向けて外国語教育を積極的に取り入れることや、道徳教育の充実など、これまでの教育法が時代の流れに対応して大きく変わってきていることが分かります。

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