「状況把握力」は空気が読めるだけじゃダメ?チームで働く力とは? - cocoiro(ココイロ) - Page 2

状況把握力はどうやって身につける?

大人になってからも役に立つ状況把握力。どのようにすれば身につくのでしょうか? 教育の現場や日常生活で行われている実践方法を紹介します。

キャリア教育では:チームで問題に取り組む

就職活動をする学生の多くは、「チームワーク力」や「主体性」「コミュニケーション力」など、状況把握力を要した能力が自分に備わっていると考えています。一方、採用する企業側はそれらの能力が不十分だと評価しています。


(参照元:社会人基礎力説明資料(3つの能力/12の能力要素など)(PowerPoint形式:1,005KB)|経済産業省

この認識の差を埋めるべく、教育の現場でもさまざまな取り組みがされています。
ある大学では「アクティブラーニング」の手法を採用したグループワークを行いました。

 

  • 授業についていけない学生に配慮するために、グループ内でのコミュニケーションを元に、取り組みやすい問題から始める
  • アウトプットを容易にするために、授業を振り返るための「内省タイム」を複数回設ける
  • 速さを求めず、ゆっくりで良いということにする

 

以上のことに注意しつつ、グループワークに取り組んだところ、授業終了時には開始前に比べて、学生の能力にそれぞれ向上が確認されたそうです。

能動的な学習には,書く・話す, 発表するなどへの活動の関与と,そこで生じる認知プロセスの外化を伴う

(引用元:涵養性を意識したチーム基盤型学習がコンピテンシーに及ぼす効果|J-STAGE

このとき重要なポイントが上記引用です。「外化」とはアウトプットのことです。グループでの取り組みに関わり、その中で自分が考えたこと、やったことを最終的にきちんと自分の言葉で振り返ることができるようになること。このようにして状況把握力は育ちます。