子供の時に育まれる!誰しもが持つ「インナーペアレント」とは? - cocoiro(ココイロ)

子供の時に育まれる!誰しもが持つ「インナーペアレント」とは?

「新しいことにチャレンジしたい」「もっと上のレベルの学校へ進学したい」など、人は新しいチャレンジをしようとする前向きな心がある一方、「本当にできるの?」「無理なんじゃないの?」「失敗するからやめた方が良い」など、自分の中にいるもう1人の自分が語りかけてくるという経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。実は、このような現象は子供のころに育った「インナーペアレント」かもしれません。当記事では、誰しもが抱えている「インナーペアレント」について解説します。

誰でも抱えている「インナーペアレント」とは

あまり聞きなじみのないインナーペアレントですが、実は形は違えど誰しも自分の内部に抱えている存在なのです。いったい、どのような存在なのでしょうか?

心の中にいる、もう1つの親の形

インナーペアレントとはその名のとおり、自分の内側にいる親のような存在のことを指します。「脳内親」のような言い方もされます。また、インナーペアレントの対となる言葉として、「インナーチャイルド」という存在も私たちは抱えています。インナーチャイルドが自分のありのままの感情だとすれば、インナーペアレントは冒頭で紹介したように、それを阻止しようとする言葉や考えが浮かんでくる存在です。

このインナーペアレントは、子供のころに親とどのように関わってきたかによって、どのような存在となるかが変容します。子供のころに親によく言われていた言葉、あるいは親の生き方そのものが無意識に刷り込まれてしまい、それらが大人になっても自分に影響を与え続けているのです。

インナーペアレントと自己受容の関係

このインナーペアレントと自己受容はとても深い関係にあります。カウンセリングやコーチングでよく使われる「自己受容」とは、以下のような意味があります。

相手の言葉・感情などを、自分の価値観で批判したり評価をせず、そのまま、ありのままに受け入れること。

(引用元:自己受容するために習慣化していただきたいたったひとつの事|Visionary Mind
自分の中にいるインナーチャイルドが感じた気持ちや感情に素直なまま、行動に移したり言葉にしたりできるのは、このような「自己受容」ができるからなのです。

他方、インナーチャイルドの感じた気持ちをインナーペアレントが「また逃げるの?」「そんな気持ちを持つなんて情けない」など、受け入れずに否定や批判をするようになるとどうでしょうか。とても「自己受容」ができる状態であるとは言えません。

自己受容ができない人は、自分自身を受け入れられないだけでなく、他人を受け入れることもできません。「この人は信用できるの?」「本当は裏で何か言っているかもよ」と、自分自身の心に余裕を持てず、結果的に他人と人間関係を築いていくのが難しくなってしまいます。