子供の「決断力」を鍛える!3つの方法
それでは、どうすれば子供の「決断力」を鍛えることができるのでしょうか? 今回は、親ができる子供の「決断力」の鍛え方を3つご紹介します。
(1)小さな選択肢を与えて、子供に選ばせる
ご紹介した通り、日常には小さな選択・決定活動がたくさんあります。それらの機会を利用して、子供の「決断力」を高めることができるでしょう。
「決断力」の向上方法について、西村さんは以下のように記述しています。
子ども自身に決めさせるというのは「あなたが全て決めなさい」と放任してしまうことではありません。
子どもは、まだ自分で判断する練習中です。だから親は二択や質問の形で子どもが判断の練習ができるよう、状況を作ってあげてほしいのです。
(引用元:「決められない子」にしないために。これからの時代に必要な判断力とは|KIDSNA)
「決断力」を高めようとして、いきなり何もかもを子供に決めさせるのは大変なことです。まずは二択や複数の選択肢を提示することによって、子供に小さな決断体験を積ませてあげましょう。
(2)制限を設けて、自分で考える機会を作る
子供の「決断力」を鍛える方法について問われたインタビューで、三谷教授は以下のように回答しています。
まず、「意欲」と「自分で決める力」については、お小遣いを少なくしたりテレビやゲーム時間を限ったりといった「制限」を設けることが必須だと思います。
(引用元:生きる力を育む[3つの力]と[お手伝い至上主義]|ベネッセ教育総合研究所)
例えばテレビゲームやスマートフォンを使う時間を制限するとします。すると、制限された環境の中で「どうやって遊ぶか?」、「どうすれば制限を解除してもらえるか?」などを子供が自分で考えるきっかけを与えることができるのです。
「決断力」を発揮するためには、どんな決断の選択肢があるかを考えなければなりません。制限を設ければ、困難な状況をどのようにして突破することができるのか、選択肢を考えることができるでしょう。
(3)子供が自ら選んだ選択を、親が責めない
子供が「決断力」を発揮するためには、親の心構えも大切です。営業職から転職し書道家として名を馳せている武田双雲さんは、「決断力」を発揮するための考え方を以下のように話しています。
「人生の分かれ道、どちらの道にも、いいことはある」──と考えて、力を抜いて選択してみる。そのようにして選んだほうが、結果的によりよい道に進むことになっています。
(引用元:「決断力」のある人とない人を分ける、ある1つの特徴|DIAMOND ONLINE)
幼い子供の決断は、親から見ると小さな決断かもしれません。しかし決断の経験がまだ少ない子供にとっては、必死で考えた大きな決断かもしれません。
子供が何かを決める場合に、親が「早く決めなさい」、「どっちでもいいでしょう?」などのような言葉をかけてしまうと、子供の決断に揺らぎが出てしまうかもしれません。子供がなかなか決められない場合は、「自分で選べば、どちらでも良い結果になるよ」などのような言葉をかけてあげましょう。そうすることで、子供は決断しやすくなるでしょう。
仮に子供が下した決断によって、期待どおりではない結果が訪れたとしても、子供の決断を責めることは控えるべきでしょう。子供は子供なりに悩んで決めています。失敗してしまったとしても、「あのとき○○を決められたから、こういうことが学べたね」などのように、失敗を次に生かすような励ましをしてあげるといいでしょう。
小さな決断の積み重ねが、子供の決断力を高める
大人になるにつれて、子供が直面する決断はより大きなものになっていきます。だからこそ、幼いうちから小さな決断を積み重ねて「決断力」を磨いていくことが大切です。
親とのやりとりからも、子供の「決断力」は鍛えることができます。小さなものを選ぶときも意識的に子供に選ばせることで、子供の「決断力」を高めていきましょう。
参考
生きる力|文部科学省
「決められない子」にしないために。これからの時代に必要な判断力とは|KIDSNA
生きる力を育む[3つの力]と[お手伝い至上主義]|ベネッセ教育総合研究所
子どもに「自分はダメ」と思わせる親の言葉|東洋経済ONLINE
「決断力」のある人とない人を分ける、ある1つの特徴|DIAMOND ONLINE
夢を叶えるためのコツPart2~主体性を身につけよう~|AllAbout暮らし
育てたい子供の「決断力」。見極める力をトレーニングしよう!|みんなの子育てガイドブック
わが子を「自分で決められない大人」にしないために|PHPファミリー
[前編]天才の育て方 #03 中島芭旺 〜10歳で自身の本を出版した小さなからだの哲学者〜【連載】|KIDSNA