【判断力】我が子は判断力が低い?判断力の低い子供の特徴と鍛え方 - cocoiro(ココイロ) - Page 3

子供の「判断力」を高める!おすすめの鍛え方5選

子供の「判断力」はどうすれば向上させることができるのでしょうか? 今回は子供の「判断力」を高めるために親ができる鍛え方を5つご紹介します。

(1)選択肢を出して子供の考えを聞いてみる

子供の「判断力」を鍛えるために必要な親の対応について、西村さんは以下のように記述しています。

子どもは、まだ自分で判断する練習中です。だから親は二択や質問の形で子どもが判断の練習ができるよう、状況を作ってあげてほしいのです。

(引用元:「決められない子」にしないために。これからの時代に必要な判断力とは|KIDSNA

何かを突然判断するように伝えても、困惑してしまう子供も多いでしょう。まずは親が選択肢をいくつか提示することで、「この中ならどれがいいか」を判断する練習をしていきましょう。

(2)子供の行動に対して理由を聞いてみる

西村さんはさらに、子供に選択肢を選んでもらった後の親の対応について以下のように記述しています。

お子さんに選んでもらったら、その都度「どうしてそれを選んだのか」を聞いてあげましょう。そして、それに対するお母さんの気持ち、意見も添えるとよいと思います。選んだ理由、判断基準を明確にし、それに対する他者の意見を聞くことで、お子さんの中に判断基準のようなものができていきます。

(引用元:「決められない子」にしないために。これからの時代に必要な判断力とは|KIDSNA

判断をしたら終わりではなく、その選択肢を選んだ理由を聞いてあげましょう。そうすることでどうしてその判断を下したのか、子供が自分の判断理由を整理する手助けをすることができます。

(3)絵本や本で教養を深める

東北大学農学研究科の山口高弘教授は判断力を鍛えることへの教養の大切さについて、以下のように記述しています。

教養は、単なる知識の積み重ねではなく、多くのことを経験して身に付ける知識・学識の創造的な理解力あるいは判断力となり、総合的な人間力を形成する上で最も上位に位置するものと考えられる。

(引用元:全学教育を実践して|東北大学全学教育広報 曙光 No.28

教養の積み重ねは、理解力や判断力を創造するために必要とされています。身近な方法としては、日常的な読書を通じて教養を得ることができるでしょう。

幼児であれば絵本や図鑑、児童であれば読書を通して幅広い教養を身につけさせてあげましょう。読む本を選ぶことも、子供が自分で「どれがいいか」を判断する機会となります。もしも迷ってしまっている場合は、親がいくつか選び提示してあげるといいでしょう。

(4)自主的にお手伝いをできるようにする

K.I.T(金沢工業大学)虎ノ門大学院の三谷 宏治教授は、子供が将来社会で活躍するために必要な力について以下のように話しています。

他人とのコミュニケーション能力、判断力、洞察力など、企業に採用され評価されるにしても他の仕事につくにしても、共通して必要とされる能力がある。仕事に困らない人間になるためには、そうした能力を早いうちから身につけねばならない。そのために「お手伝い」に勝る経験はないのである。

(引用元:子どもを将来仕事に困らない人間に育てるには|President Online

判断力は企業でも求められる能力です。幼いうちから鍛えておくことは、子供が社会に出てから活躍するためにも必要であると言えるでしょう。

そして、幼いうちから判断力を磨くためには積極的な「お手伝い」をすることが必要であるとされています。お手伝いをする際には、子供が自主的にお手伝いをする場合と、親から依頼されて行う場合があるでしょう。

自主的なお手伝いは、「これは自分が手伝うべきだ」、「これは自分にもできる」など行動を判断することが必要になります。まずは親からお手伝いを依頼し、どんなお手伝いができるのかを把握してもらいましょう。

(5)スポーツやゲームで瞬時の判断力を磨く

スポーツやゲームに取り組むことも、子供の「判断力」を磨くことにつながります。例えばサッカーであれば、どの位置にパスを出せば仲間がシュートを打ちやすいか、どのタイミングでパスを出せばいいかなどを判断する必要があります。瞬間的な判断が必要なうえに、まったく同じ場面というのは訪れません。過去の経験の積み重ねから、自分で行動を判断する力が求められるのです。

スポーツだけではなく、ゲームを通して「判断力」を鍛えることもできるでしょう。テレビゲームだけでなく、将棋や囲碁なども相手の動きを予想して自分の動きを判断する必要があります。さらに判断力だけでなく、知識や精神力を鍛えることもできるでしょう。

後悔しない選択のために、判断力を鍛えよう

幼いうちは頭の中にある判断基準が少なく、なかなか自己判断を下すことはできないかもしれません。子供の「判断力」を向上させるためには、まずは判断基準となる知識や経験を積ませることが大切です。

「判断力」が身につくことで、子供は人生における大切な場面でも、後悔のない判断をすることができるようになります。後悔しない選択ができるように、子供の「判断力」を鍛えていきましょう。

参考
「決められない子」にしないために。これからの時代に必要な判断力とは|KIDSNA
教育課程部会 幼児教育部会(第2回) 配付資料|文部科学省
全学教育を実践して|東北大学全学教育広報 曙光 No.28
子どもを将来仕事に困らない人間に育てるには|President Online
平成26年版 子ども・若者白書(全体版)|内閣府
子供に考える力を!考えて行動する子を育てる方法|チャイビ

この記事をかいた人

mio_yamamoto

立教大学観光学部卒。豊かな教育は豊かな街を作ることに繋がると考え、教育業界にて6年間講師職に従事。現在は働く人を支えるべく、社会保険労務士の勉強中。趣味はアンテナショップ巡りとプログラミング、iPadで写真に手書き加工をすること。食べることが大好きで全体的に太ってきてしまったので、暇さえあればストレッチや筋トレに励む毎日です。