希薄な人間関係を望む子供の特徴と親の対応
希薄な人間関係を望む子供にはどのような特徴があるのでしょうか? 親の対応方法と合わせて、その特徴を2つご紹介します。
少なくても深く付き合える友達を大切にする
ご紹介したとおり、現代の若者は内輪を大切にする傾向があります。限られた仲間だからこそ、深く信頼し合えると感じているでしょう。
中にはSNS上で知り合った、遠く離れた地に住む友達が一番信頼している相手である可能性もあります。親から見れば、我が子はインターネットばかりをしていて友達がいないように見えるかもしれません。しかし、子供は子供なりの人間関係を築いている可能性があるのです。
友達の影が見えないような子供でも、大事にしている人間関係があるかもしれません。子供の気持ちを考えずに、無理に親が交友関係を広げることは控えた方がいいでしょう。
周りを否定せず、同調的な姿勢を見せる
希薄な人間関係を望む子供の中には、周りに対して同調的な姿勢を見せる子もいるでしょう。一部では深い付き合いを好む一方で、ほかでは波風立てないような接し方をしていると考えられます。
周囲に対して自己主張をしない我が子の姿は、親の目にはよく映らないかもしれません。「はっきり自分の意見を言いなさい」などのような言葉をかけたくなることもあるでしょう。
しかし子供にとっては、同調的な態度こそが良好な人間関係を築くために必要なことであるかもしれません。同調的な態度を否定する前に、子供の状況を確認してあげましょう。
希薄な人間関係には子供なりの理由がある!
人間関係が希薄だと、人付き合いによる成長の機会が少ないように思えるかもしれません。しかし、実際は子供の友達付き合いが親に見えていないだけかもしれません。また希薄な人間関係を築くことで、人間関係に関わるトラブルから身を守っている可能性もあるのです。
子供の人間関係が希薄であることには、子供なりの理由があるでしょう。親が一方的に心配したり交流を広げようとしたりはせずに、子供の状況に理解を示してあげましょう。
参考
青年期の交友関係 における同調 と心理的距離|Japanese Journal of Educational Psychology, 1994, 42, 21-28(日本教育心理学協会 育心理学研究. 42(1))
「ゆとり」や「さとり」の進化系 「つくし世代」との付き合い方|日刊ゲンダイDIGITAL
平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について(その1)|文部科学省