人間形成の意味とは?豊かな人間形成のために親ができる3つのこと - cocoiro(ココイロ) - Page 3

豊かな「人間形成」のために親ができる3つのこと

子供の「人間形成」を豊かにするために、親はどんなことができるでしょうか。今回は子供の「人間形成」のために親ができることを3つご紹介します。

親がありのままの子供を受け入れてあげること

子供の「人間形成」を豊かにするためには、まずは親がありのままの子供を受け入れてあげることが必要です。大日向教授は人間形成に必要なことについて、以下のように記述しています。

他者を理解し、共に生きる力は、自分を知り、あるがままの自分を受け入れることから芽生えます。私たちは誰もが欠点をもっています。自分の欠点を率直に見つめる力が研鑽への一歩を踏み出す力となり、同時に自分と異なる他者を大らかに受け入れる心を育むことになると考えられます。

(引用元:人間形成とは|恵泉ディクショナリー

自分の欠点を受け入れることが、同時に他者の欠点を受け入れる心も育てます。しかし子供の心は未発達で、自分の欠点を認めることはなかなかできないかもしれません。

まずは親が子供の思う不得意なところをありのままに受け入れてあげましょう。そうすることで、「自分は○○が苦手だけれど、ありのままでいていいのだ」と思うことができるようになります。

自己受容ができるようになれば、次第に周りの人々のことも受け入れられるようになっていきます。さまざまな人を理解することで、子供の感受性や視野を豊かにすることができるでしょう。

子供の意思や主体的な行動を尊重すること

豊かな「人間形成」のためには、意思決定力や主体性が大切であることをご紹介しました。これらの力を育むためにも、まずは親が子供の意思や行動を尊重してあげることが必要です。

ときには、子供の望む行動をとらせるわけにはいかないこともあるでしょう。友達や兄弟を叩いてしまったり、ご飯を食べたくないと言ったりなど、そのままにしておくことが望ましくない場合もあるかもしれません。

そのような場合も、まずは子供の話を聞いてあげるようにしましょう。子供の言動の背景には、意思や原因が隠されています。

子供の気持ちに沿って接していくことで、自分の意思や行動が認められていることを実感させることができるでしょう。その肯定感が、ひいては意思決定力や主体性の向上に役立つかもしれません。

読書を習慣づけて多様な価値観に触れさせること

「人間形成」を豊かにするために親ができることとして、読書を子供に習慣づけることが挙げられます。教育研究家の親野智可等さんは、読書の効果について以下のように記述しています。

本を読んでいると様々な書き手の多種多様な価値観や考え方に触れることもできます。
すると、自分の価値観や考え方を相対化して客観的に見られるようになりますし、多種多様な価値観や考え方で自分の問題について考えることもできるようになります。

(引用元:何と言っても読書! 読書こそが子どもを伸ばす|親力講座

読書をすることで、登場人物の気持ちを理解したり、新たな知識を蓄えたりすることができます。すると、自分自身の考え方とは何かを相対的に考えることができるようになるのです。

本を読む習慣がついていない子供は、流行の本や漫画などから始めてみてもいいでしょう。一緒に書店へ行き子供に読みたい本を選ばせれば、子供が興味を持って読書を始めることも期待できます。

子供の人間形成に関われることは親の特権!

「人間形成」は、生まれたときから始まっています。子供の成長過程を始まりから見守ることができるのは、親の特権であると言えるでしょう。

子供がどんな成長を遂げていくのかを楽しみながら、「人間形成」が豊かにできるよう支えていきましょう。

参考
人間形成とは|恵泉ディクショナリー
1 教育課程をめぐる現状と課題|文部科学省
社会科教育における人間形成論に関する一考察|佐賀大学機関リポジトリ
何と言っても読書! 読書こそが子どもを伸ばす|親力講座
人格の土台は3歳までに形成される|ベビーパーク

この記事をかいた人

mio_yamamoto

立教大学観光学部卒。豊かな教育は豊かな街を作ることに繋がると考え、教育業界にて6年間講師職に従事。現在は働く人を支えるべく、社会保険労務士の勉強中。趣味はアンテナショップ巡りとプログラミング、iPadで写真に手書き加工をすること。食べることが大好きで全体的に太ってきてしまったので、暇さえあればストレッチや筋トレに励む毎日です。