人間形成の意味とは?豊かな人間形成のために親ができる3つのこと - cocoiro(ココイロ) - Page 2

豊かな「人間形成」のために必要な能力とは?

子供の「人間形成」を豊かなものにするためには、どのようなことが必要なのでしょうか。今回は「人間形成」を豊かにするために必要な能力を2つご紹介します。

自分で物事を判断する意思決定力

「人間形成」を豊かにするために求められる能力の1つに、意思決定力が挙げられます。前掲の佐賀大学の同論文では、意思決定力の人間形成への有効性について以下のように記述されています。

子どもの「人間性」を見るときに重要となってくるのが、その子が物事をどのようにとらえ、またどのように判断するのか、そしてどのような行動を起こすのか、と言うことであろう。その点で、「意思決定力」の育成は、「子どもの人間形成」に深くかかわることである。

(引用元:社会科教育における人間形成論に関する一考察|佐賀大学機関リポジトリ

意思決定力を発揮するためには、自分の意見を自覚し、どのような意思を持てば物事が良い方向へ進むかを見極めなければなりません。意思の決定を他人任せにせず、自分で決定することも必要です。

意思決定力を磨くことで後悔のない選択をし、人生を切り開いて行くことができるようになります。したがって、意思決定力は人間形成を豊かにする能力であると言えるでしょう。

意欲や好奇心を持って自主的に行動する主体性

積極的に行動する「主体性」も、「人間形成」を豊かにする能力の1つであるとされています。文部科学省の中央教育審議会では子供の人間形成に必要な能力について以下のように記述されています。

幼稚園教育については、子どもの基本的な生活習慣や態度を育て、道徳性の芽生えを培い、学習意欲や態度の基礎となる好奇心や探究心を養い、創造性を豊かにするなど、小学校以降における「生きる力」の基礎や生涯にわたる人間形成の基礎を培う上で重要な役割を担っている。

(引用元:1 教育課程をめぐる現状と課題|文部科学省

特に幼児期は、自我が芽生え始める時期でもあります。好奇心や探究心など「〜したい」という意志を持つ機会が多ければ、主体的に行動に移す機会も増えるでしょう。そして幼児期に培われた主体性は、その後の子供の人間形成を豊かなものにするための大切な土台となるのです。