どうして?増える学校嫌い……その理由と学校嫌いを乗り越えた体験談 ( 3 )

学校嫌いたちの体験談!彼らの歩んだ道とは

子供時代に学校が嫌いだった人々は、どのような道を歩んでいるのでしょうか。今回は不登校を乗り越えた子供たちの、その後の人生をご紹介します。

学校嫌いで不登校でも8割以上が進学・就業している

文部科学省による前掲の調査では、中学生時代を不登校で過ごした子供たち1,524人のその後について追跡調査の結果が発表されています。

調査の結果、その後の進学・就業の状況は以下のように発表されています。

不登校経験者の就業・就学状況

(参照元:不登校に関する実態調査報告書 第3部 分析編(3) ・ 第4部 ケース分析 ||文部科学省 不登校生徒に関する追跡調査研究会, P144

2つの表の結果をクロス集計すると、中学生時代が不登校だった子供の80%以上が進学・就業をしていることが分かります。学校のことが嫌いになっても、環境を変えて進学したり、働いたりすることができているのです。

学校嫌いを乗り越えた子供たちはどんな道を歩んだ?

学校嫌いを乗り越えた子供のその後について、具体例をご紹介します。今回は進学・就職した例を1つずつ見ていきましょう。

学校以外の居場所を見つけ、不登校でも高校合格へ

埼玉県在住のある女子生徒は中学1年生のころにいじめを経験していましたが、親から不登校を反対されていました。しかし女子生徒の状況は重く、いじめの恐怖により家から出られなくなってしまったほどでした。

そんな折にフリースクールの存在を知り、カウンセラーに相談するようになりました。カウンセラーとともに両親へ状況を説明し、女子生徒は不登校の道を歩むことになったのです。

その後は中学生にして、NPO法人が運営する新聞の若者編集部のメンバーとして活動するに至りました。NPO法人での活動を通じて、女子生徒の気持ちは以下のように変わったと記述されています。

ときには精神的に気持ちが病んだり,落ち込んだりするけれど,みんなが支えてくれるという安心感が持てるようになりました。

(引用元:コラム4 いじめからの立ち直りについて|内閣府

学校以外に居場所を見つけた女子生徒は、高校への進学も決まりました。不登校という一見集団から離れるように見える選択肢をとったことによって、人間関係の温かさを学ぶことができたのです。

小学生から不登校でも、定時制高校時代に起業!

学生時代に不登校を経験していても、就職に至る子供は多くいます。加えて、自分で起業をするという道を選んだ人さえいるのです。

小学生のころに学校へ行くことに必要性を感じなくなった小幡和輝さんは、約10年にわたって不登校を続けてきました。しかしその後定時制高校へ進学し、在学中に起業をするまでに至りました。

小幡さんはインタビューの中で、不登校という選択肢について以下のように話しています。

学校以外でも、例えばオンラインでも勉強できるし、いくらでもコミュニティがあるわけですから、学校以外の学びをちゃんと認めたり、広めたりしていくというのは必要なことだと考えます。

(引用元:学校以外の「居場所」を探そう 約10年間不登校だった若手起業家・小幡和輝さん|好書好日

学校は日常の多くの時間を過ごす場所です。それ故に学校だけが自分のコミュニティであると認識してしまう子供もいます。学校を嫌いになってしまうと、自信を失ったり、社会からもっと離れたりしようとするかもしれません。

しかしいったん学校から離れることで、新たなコミュニティを見つけることができます。学校以外に居場所や勉強方法を見つけることで、その後に社会復帰を果たす子供もいるのです。

「義務だから」と無理に学校を好きになる必要はない

義務教育がある日本では、子供の意志にかかわらず学校へ通い始めます。しかし子供にはそれぞれに価値観があり、義務であっても全員が学校を好きとは限りません。

我が子が学校嫌いでは、不安になる親は多いでしょう。しかし嫌いな学校へ通い続けるよりも、別の選択肢をとることで自己を成長させられる子供もいるのです。

学校以外に居場所を作ってあげることも、学校嫌いから回復するための1つの手法となります。学校だけがコミュニティのすべてではないということを、親として伝えてみることも必要でしょう。

参考
平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について(その2)|文部科学省
不登校に関する実態調査報告書 第1部 調査の概要 ・ 第2部 基礎集計編|文部科学省 不登校生徒に関する追跡調査研究会
不登校に関する実態調査報告書 第3部 分析編(3) ・ 第4部 ケース分析 ||文部科学省 不登校生徒に関する追跡調査研究会
コラム4 いじめからの立ち直りについて|内閣府
学校以外の「居場所」を探そう 約10年間不登校だった若手起業家・小幡和輝さん|好書好日
学校が辛い!子どもをどう救う?子どもが学校に行けない理由と親の受け入れ方|ママリナ
不登校は「解消」後も継続的な支援が必要!‐渡辺敦司‐|ベネッセ教育情報サイト

この記事をかいた人

mio_yamamoto

立教大学観光学部卒。豊かな教育は豊かな街を作ることに繋がると考え、教育業界にて6年間講師職に従事。現在は働く人を支えるべく、社会保険労務士の勉強中。趣味はアンテナショップ巡りとプログラミング、iPadで写真に手書き加工をすること。食べることが大好きで全体的に太ってきてしまったので、暇さえあればストレッチや筋トレに励む毎日です。