子供が学校嫌いになるのはどうして?3つの理由
子供はどうして学校嫌いになってしまうのでしょうか? 今回は、子供が学校を嫌いになってしまう理由を3つご紹介します。
(1)友達や先生との関係がうまくいかない
子供が学校を嫌いになってしまう大きな理由の1つに、人間関係がうまくいかないという点が挙げられます。
文部科学省による不登校生徒に関する追跡調査研究会が発表した「不登校に関する実態調査報告書」では、子供が不登校という選択肢をとり続ける理由を調査しています。調査の結果は以下のようになっています。
不登校継続の理由
(参照元:不登校に関する実態調査報告書 第1部 調査の概要 ・ 第2部 基礎集計編|文部科学省 不登校生徒に関する追跡調査研究会, P12)
子供が不登校を継続する理由で多いものの1つには「いやがらせやいじめをする生徒の存在や、友人との人間関係のため」という項目があります。回答した生徒の実に40%以上が、人間関係に悩みを抱えているため不登校になっているのです。
グループ活動による授業、休み時間や部活動など、学校生活ではほかの生徒との関わりが多くあります。関わりの中で嫌な思いをしてしまうと、学校は嫌な気持ちになる場所だと感じてしまうでしょう。したがって、学校嫌いになってしまうと考えられます。
(2)集団生活になじむことができない
子供が学校嫌いになってしまう理由の1つには、集団生活になじむことができないという点が挙げられます。
前掲の文部科学省による「不登校に関する実態調査報告書」の同調査では、子供が不登校を継続させる理由の1つに「学校へ行こうという気持ちはあるが、体の調子が悪いと感じたり、ぼんやりとした不安があったりしたため」という項目があります。この項目についても40%以上の生徒が回答しており、不登校を継続させる大きな理由の1つであると言えます。
集団で生活するためには、周囲の目を気にしたり、周囲の意見に合わせたりする必要が出てきます。周りの目を気にしすぎたり、無理に周りに合わせたりすることで、気持ちが疲れてしまう子供もいるでしょう。
その不安な気持ちが学校に対してネガティブなイメージを与え、結果として学校を嫌いになってしまうと考えられます。
(3)学校や環境が合わない
学校を嫌いになってしまう理由の中には、学校や環境が子供に合っていないという点が挙げられます。学校にはそれぞれ独自の決まりがあり、先生やクラスメイトなども選ぶことができません。学校の環境が子供に合うかどうかは、入学しないと分からないのです。
前掲の文部科学省による「不登校に関する実態調査報告書」の同調査では、不登校の子供が不登校を続ける理由の1つに「なぜ学校に行かなくてはならないのかが理解できず、自分の好きな方向を選んだため」という項目もあります。不登校の生徒の約20%が、学校へ行く必要があるのかが分からないと考えているのです。
合わない環境に身を置いた場合、子供の中には「どうしてここにいなければいけないのだろう?」と感じる子供もいます。いる必要のない場所行くことは子供の意志に反しており、結果として学校が嫌いになってしまうと考えられます。
しかし学校嫌いになった結果、学校へ行かずに自分の好きな道を歩む子供もいます。単に「学校が嫌い」と嘆くのではなく、将来を見つめて行動を起こしているのです。