そろばんで身につく力
これまで紹介してきたように、そろばんは脳を鍛える効果があると言われています。そろばんで得た力は、学校生活において具体的にどのように役立つのでしょうか。主な4つの力についてご紹介します。
記憶する力
暗算には右脳を使用する珠算式暗算と、左脳を使用する算数式暗算があります。珠算式暗算では右脳で処理した答えをパターン記憶します。このトレーニングを重ねると、直観像として長く脳の記憶にとどまります。一般的に試験などで使用される左脳を使った記憶方法は短期間で忘れてしまうことが多いと言われていますが、右脳を使った珠算式記憶法では記憶が長期間失われないそうです。これらの記憶する力は、暗算トレーニングで身につきます。幼稚園児など小さいころから始めれば始めるほど、この記憶力は身につきやすいです。記憶力が高まると短期間で暗記することができるので、学習でも非常に役に立ちます。
集中する力
そろばんの検定試験では、決められた時間に規定問題数を正解しなければいけません。例えば、1級のかけ算では6桁×5桁の問題があります。この計算において100回以上の指先操作が必要です。かけ算九九を30回唱え、 11桁の答えの記入が必要となります。もちろんその間1度のミスも許されません。規定問題数は20問あるので、指先の動きはなんと2,000回以上にもなります。「指先は外に出た脳」と言われているように、そろばんは指先トレーニングによって脳を育てています。
そろばんで計算に集中したり、数字を聞き逃さないように集中して聞いたりする習慣がつくと、普段から物事に対する集中力も身につきます。小学校では椅子に座って、先生の話を聞かなければいけません。その際に集中力は絶対に必要な力です。
イメージやひらめきの力
指先を素早く動かすことで、脳に刺激を与えて神経細胞同士をつなぐシナプスを増やすと言われています。通常の計算では左脳を使いますが、そろばんの暗算では想像力や発想力をつかさどる右脳を使っているという研究結果もあります。このように、そろばんを使った学習は脳の発想力アップにつながるとされています。イメージやひらめきの力である発想力は、学校の授業などはもちろん、何か障壁に遭遇したときに生き抜く力となります。
終わりに
このように、そろばんを学習することで小学校生活において必要な力が身につくと考えられています。習い事の選択肢の1つとして、そろばんを検討されてみてはいかがでしょうか。
参考
そろばんの効用|日本珠算連盟
子供の習い事はそろばんがおすすめ!認知症専門医が脳科学的に解説|転ばぬ先の杖
デジタル時代に何故?そろばん教育ブーム再燃のワケ|AllAbout
よくある質問(教室編)|日本珠算連盟