子供時代からチームワーク力を高めるために親ができる具体的な方法

子供時代からチームワーク力を高めるために親ができる具体的な方法

子供が大人になるまでにつけておきたい1つの能力が「チームワーク力」です。インターネットが普及し、グローバル化した社会では、バックグランドが異なる人とコラボレーションすることが多くなります。だからこそ、チームを組んでお互いを理解し、長所を引き出す必要があります。

当記事では、これからの社会で大切になってくる「チームワーク力」を、子供のころから高めるための具体的な実践方法を解説します。

チームワーク力とは?

そもそもチームワーク力とは、何のことを指すのでしょうか? チームとグループの違いやチームワークの意味を理解することで、チームワーク力を高めるには何をしたら良いのかが見えてくるはずです。

チームとグループの違い

チームとグループの違いを説明します。「チームスポーツ」、「チームビルディング」という言葉に対して、「遠足のグループ」、「女子グループ」など感覚的に違うと分かっていても説明するのは難しいですよね。

+ 新規カテゴリーを追加 チームとは、「目的に向かって、個性豊かなメンバーが役割を持ち、実行するのに適した集団の1つの形」です。
一方グループとは、「目的はなく、同質性の高い(好きな人同士)メンバーが集まった集団」です。

両者の大きな違いは以下のようになります。

  • 目的があるかどうか?
  • 役割があるかどうか?

グループは「ただの人の集まり」と捉えることもできます。それに対して、チームとは、「目的を達成することに特化した集団」と言えるのではないでしょうか。

チームワークの意味

チームワークには、1人では達成できないことを可能にし、チームメンバー同士で高め合うことができるという意味があります。

まず、チームは目的と役割を持ってプロジェクトの達成に向かいます。そのため、1人では達成することができないことも実現することが可能になります。つまり、1+1が2ではなく、相乗効果によって2以上になることを期待することができるのです。

また、チームワークによってモチベーションを高め合い、主体的かつ継続的に成長を続けることが期待できます。なぜなら、チームのメンバーには自分と同じことをしている人はいないので、優劣を意識するのではなく、チームメンバーを刺激的な存在として意識することができるからです。

チームワーク力を発揮することで得られること

チームワークは目的と役割を持ち、メンバーと互いに刺激し合い成長を続ける環境を築くことができます。では、もう少し深く理解するためにチームワーク力を発揮することで得られるメリットとデメリットを確認していきましょう。

チームワークのメリット

チームワーク力を発揮することができれば3つメリットが得られます。

  • 効率化
  • チームの総合力アップ
  • 個人の成長

例えば、「家を建てる」ことを目標にしたチームがあるとします。業務を効率的に行うには、それぞれ違った役割を持った人々が集まらないといけません。

役所とのやりとりをする人や家をデザインする人、それを形にしていく建築技術を持った人など多くの人が関わることになります。全員が大工だと、いつまでも建設の許可が下りずに仕事は滞ってしまいます。

チームワークを発揮することは業務を効率化することができ、チームの総合力アップも期待できます。さらに、自分の長所や得意分野に専念することができるので、プロジェクトが進むにつれて個人の成長も期待することができます。

チームワークのデメリット

逆に、チームワーク力には2つのデメリットが考えられます。

  • 同調圧力
  • 怠惰を助長

チームで何かを決断するときに、どうしても生まれてしまうのが同調圧力です。10人中9人が賛成していることに1人で反対意見を言うことは容易ではありません。そのため、周りのメンバーの意見に同調してしまうのです。

そうなると、自分1人で考えていたときよりも人任せになりやすく、考えることを怠るようになってしまうことが起こり得ます。

子供のうちからチームワークを実践する方法

子供のうちからチームワークを実践する方法
社会に出てからチームワーク力を高めることは可能であり、もちろん社会に出てからもチームワーク力は高め続けないといけません。しかし、子供のうちから高めるに越したことはありません。ここでは、チームワーク力を高める具体的な内容を紹介します。家庭で実践することができるので、ぜひ参考にしてください。

チームスポーツを習う

1つ目は、チームスポーツを習うことです。1970年代から40年間以上チームの研究に取り組んでいる組織行動学の第一人者であるJ・リチャード・ハックマンが著した『チームワークは4つの要素で決まる』(ダイヤモンド社)によると、チームワークに必要なのは、「チームメンバーの性格、態度、行動スタイルではなく、絶対的な方向性、強力な構造、支えとなるコンテキスト(環境・設備)、共通の思考様式」の4つの要素だと述べています。

チームスポーツには、チームワークに必要な4つの要素がそろっています。例えば、サッカーを習うとします。

  • サッカーチームには試合に勝つなどの方向性がある
  • ポジションごとに役割が決まっているという構造もある
  • サッカーをするための環境や設備があり、大人のサポートもある
  • コーチや監督と子供たちの関係性が、共通の思考様式を育んでいる

つまり、チームスポーツはチームワークを発揮する4つの要素を構造的に持っているのです。その中で、子供はチームワークの本質である「目的」と「役割」を学ぶことが期待できます。

特に役割は明確で、ゴールキーパーやディフェンダーという競技としての役割に徹することでチームが機能すると学ぶことができます。それだけでなく、練習を始める前にコートのラインを引くのか、ボールを用意するのか、ドリンクを準備するかというような、役割を探す力も高めることが期待できます。

家族でも良いチームワークを発揮する

2つ目は、家族の関係でチームワークを発揮することです。ついつい見逃されがちですが、家族は1番小さな「社会」です。小学生になればそれが「学校」へと広がり、中学校や高校に進むにつれて、部活動や習い事などをとおして社会はさらに広がっていきます。
そんな1番小さな社会である家族でチームワーク力を高めるためには、子供に「役割」を持たせることがポイントです。また、それに加えて「目的」を共有することができれば、家庭内の仕事も意欲的かつ継続的に取り組むことが期待できます。

例えば、掃除の場合、みんなで協力して同じところを掃除するのではなく、役割や担当範囲を決めるのが良いでしょう。台所掃除は母、トイレ掃除は子供、お風呂掃除は父というように場所で分けても良いですし、掃除機は母、クイックルワイパーは父、ほこり取りは子供といった感じです。

また、「友達が来たときに『きれいなお家だね!』と言ってもらえるように掃除をしよう」などと掃除の目的を決めることでモチベーションも上がって継続することができます。家庭内で役割を持つことで、チームワーク力を高めるために必要な「役割」に対する意識を高めることができます。

終わりに

仕事内容が複雑化し、高度化する中で、さまざまな知識や技術を持った人とチームを組むことが必要不可欠な時代になりつつあります。そんな社会で力を発揮していくためには、子供時代からチームワーク力を高めておくという選択肢を持っていても損はないでしょう。

参考
チームワークは4つの要素で決まる DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文|Amazon
チームが機能するとはどういうことか ― 「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ|Amazon
TRUST FACTOR トラスト・ファクター~最強の組織をつくる新しいマネジメント|Amazon
チームビルディングとは|チームビルディングジャパン
子どもを優秀なリーダーにする10の方法|ForbesJAPAN
チームワーク後進国”になってしまった日本|ITメディアエグゼクティブ
互いに認め合うのが大切! 子供に”家族のチームワーク”を伝える方法|男の育児バイブル
マルティーヌ・ハース,マーク・モーテンセン(2017)『チームワークは4つの要素で決まる』 ダイヤモンド社

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cocoiro編集部

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