子供の人見知りを克服させるために
人見知りをなんとか克服させてあげたいと思うのは親として当然の心理。人見知りを克服させるために親としてできることは何なのでしょうか。克服のための対策としてしてあげると良いこと、NGとなること、人見知りになりやすい環境などをご紹介します。
人見知り克服のポイント
人見知りをしている子供には少なからず「他人と接することへの不安」があります。その不安を取り除いてあげることが効果的な対策となるでしょう。「どうして不安なのか」ということを一緒に考えてみる、もしくは会話で引き出してあげるということをおすすめします。その上で自信を持たせてあげることが大切です。大人も子供も人間であることには変わりません。しかし、子供は人生経験が少ないため、ちょっとしたことでも不安に感じてしまうもの。だからこそ、その不安を取り除き、自信をつけさせてあげることが大人以上に大きな意味を持ってきます。
人見知りに育てないための環境について
ここでは人見知りを予防する目的も含め、「人見知りになりやすい環境」についてご紹介します。
- 1人っ子
- 年の離れた兄弟しかいない
- 友達が少ない
- 親からプレッシャーのかかる長男・長女
周りが大人ばかりだと、自分から何かしなくても相手から構ってもらえる、受け身でいても平気な環境になりがち。要は自分から動く必要がない環境、ということになりますのでコミュニケーション能力が不足する傾向が強くなります。友達がいない、歳が離れすぎた兄弟の場合も同じことが言えます。
親にとって初めての子育てとなる長男・長女の場合、「しっかりした良い子」に育てようとします。プレッシャーもかかり、失敗してはいけないという意識が強くなり、神経質になってしまうケースも。もともと長男・長女は「責任感が強い」性質であることも多いですが、これは育った環境によるものであることも多いのです。
もちろん、責任感があることは良いことですが、強すぎると自分だけで背負い込んでしまったり、失敗することを極端に恐れてしまったり、人に対して恐怖心を抱いてしまうような性格にもなり得ます。また、友達がいないと、必然的にコミュニケーション能力を磨く機会が少なくなります。人の気持ちが理解できない、人に興味が持てないといったことにもなりかねません。
こうした環境にある場合、同じ年代の子供とふれあう機会が多くなる児童館を利用したり、公園に通ってみたりするのも良いでしょう。
人見知り克服のために知っておきたいNG対策
克服させようとして悪化させてしまうという本末転倒なことになってしまわないように、NGな対策もいくつかご紹介します。
- 無理やり人と接することを強要する(=より強い不安を感じてしまう。親への不信感につながるケースも)
- 「この子は人見知り」ということを本人に認識できる状況で話す(=「自分は普通じゃない」と認識させてしまう)
- 親が過度に心配してしまう(=心配されることで、より不安感や異端感を持たせてしまう)
特に注意しておきたいのが上の3つのポイントです。これらは、不安を取り除いたり、コミュニケーション能力を向上させたり、自信をつけることと反対の結果を招いてしまいます。
まとめ
子供の人見知りを親は大きな問題として抱え込んでしまうかもしれません。しかし、人見知りも子供の個性であり、子供ならではの問題でもあるということを認識できれば、過度に心配することなく親子共に過ごせるのではないでしょうか。それでも心配なほど人見知りをしていると思う場合は、専門家に診てもらうことをおすすめします。
参考
赤ちゃんの人見知りはいつから?生後3ヶ月・4ヶ月から始まる?|こそだてハック
これも心理学なの?(1) ―心理学の幅広さ―|こころ検定
人見知りではなかった社会不安障害