幼児期の人見知りの原因について
赤ちゃんと呼ぶには年齢が高くなったにも関わらず、まだ人見知りしているという子供を心配する親も多いでしょう。「どうにかしてあげたいものの、かえって逆効果になったらどうしよう」という不安もあるでしょう。ここでは、人見知り対策としてNGはあるのか、そもそも人見知りになる原因など、幼児期の人見知りについて考えていきましょう。
コミュニケーション能力不足も人見知りの原因
幼児期の子供の人見知りの原因について紹介する前に、発達心理学の面から見た人見知りについて触れておきます。「人見知り」は発達心理学において、「見知らぬ人に対する恐怖や不安」を表す言葉として用いられている言葉です。赤ちゃんが見慣れない人を見て泣いたり、触られるのを嫌がったり、不安そうにする行為を「8ヶ月不安」と呼び、これは主に母親に置いて行かれることの不安の1つであるとされています。
これは小さいころは言葉を自由に操れず「言葉によるコミュニケーション能力が不足している状態」なので、「信頼できる自分以外の人物(母親)」と「それ以外の人」を区別することで自分を守っているのではと言われています。
また、子供は親のことをよく見ていると思えるような瞬間があります。教えた覚えのない言葉をいつの間にか使いこなしていたり、掃除の真似をするなど。同じように、子供は絶対的な信頼を寄せる相手であるお母さん、もしくはお父さんのコミュニケーション方法も見ており、その姿が子供のコミュニケーション能力の発達に影響を与え、人見知りの原因になることがあります。
性格として「不安」の要素が強い場合も人見知りの原因に
子供にも個性があります。他の人と接するのが好きな子供もいれば、どちらかというと1人でいる方が好きで落ち着くというタイプの子供もいます。
「とても慎重な性格で新しいことをするのが苦手」という子供にとって、見慣れない人に声をかける人は大変勇気のいることでしょう。もしかしたら、ほとんど知らない他人と接することへの「不安」を表現しているだけということも。人見知りをするにも程度があり、子供によってどの程度の表現をするか違います。
何か障害や病気ではないかと不安に思うケースもあるでしょう。でも、まずは普段の生活をしっかりと観察し、どうして人見知りをしているのか、と子供の心に寄り添う時間を作ってみてください。