【3つの対処法】子供の暴力はどうすれば落ち着く？
それでは、子供の暴力行為を落ち着かせるためにはどうすれば良いのでしょうか。今回は対処法を3つご紹介します。
（１）「痛い」「悲しい」をきちんと伝える
子供の中には、暴力をふるわれている相手の気持ちが分からないという子供もいるでしょう。家庭の中で子供が暴力をふるってしまう場合は、きちんと「叩かれたら痛い」、「蹴られたら悲しい」など気持ちを言葉にして伝えてあげると良いでしょう。
物に当たってしまう場合も同様です。何かを投げたり床に叩きつけたりしてしまう場合は、徐々に暴力の程度を落とせるように誘導してあげましょう。例えば「床に投げたらおもちゃも痛いよ」と伝え、まずはクッションや布団に向かって投げるよう言ってみるといいでしょう。
暴力行為が習慣化してしまっている場合、すぐにやめさせることは困難です。少しずつ変化させ、暴力行為を落ち着かせていきましょう。
子供に合った注意方法を探る
暴力行為をしてしまう子供に対して、親の注意の仕方は家庭によってさまざまです。世田谷子どもクリニック副院長で東京家政大学非常勤講師の帆足暁子先生は、子供の暴力行為に対する親の態度についてのインタビューで以下のように回答しています。
「その都度注意したり言い聞かせたり」「強く叱責しても治まらない」としたら、その方法は少なくともお子さんには合わないということです。合わないことを続けて効果が見られないと無力感が生まれ、いらいらしてしまいます。お子さんに合った方法がわかれば困る行動は自然に消失していきますから、いろいろ試してみてください。
（引用元：Q. ２歳４月の長男が叩いたり噛みついたりし、注意してもおさまりません (2013.11)｜公益財団法人 母子衛生研究会）
子供の暴力行為には、根気強く対応していく必要があります。しかし注意を繰り返しても改善が見られない場合、その注意の仕方が子供に合っていないという可能性があるのです。
効果のない方法で注意を続けては、「我が子は何度言っても注意を聞かない」と親もストレスをためてしまいます。おもちゃを預かる、外食に連れ出して話を聞いてみるなど、我が子に合った注意の仕方を模索してみましょう。
上手に子供とコミュニケーションをとることで、親子ともにストレスを減らすことができます。
子供1人1人にあった伝え方やしつけ方を下記記事で紹介しています。
男の子は父親が、女の子は母親が注意する
子供の性別によって、父親と母親で注意を分担してみてもいいでしょう。いら立ちによって癇癪や暴力で起こしてしまう子供への対応について、聖心女子大学の高橋惠子名誉教授は以下のように回答しています。
また、「暴力はだめだぞ」「卑怯なことだぞ」と、父親に言ってもらうのもいいでしょう。父親との“男同士”の付き合いは男の子を励まし、育てるものです。
（引用元：Q. もうすぐ４歳の男の子。思い通りにならない苛立ちを癇癪や暴力で表現します。(2010.5)｜公益財団法人 母子衛生研究会）
もしも子供が男の子の場合は、父親から注意をしてみるといいでしょう。反対に女の子の場合は「女同士の話」として注意をしてみるといいかもしれません。
しかるとなると、親と子の関係性が顕著に出ます。しかし「男同士」、「女同士」という関係であれば、子供は対等に扱われているように感じるかもしれません。扱いが変わったことによって、子供の聞く態度に変化が見られることも期待できるでしょう。
暴力は気持ちの表れ！子供の気持ちを考えよう
暴力をしてしまう子供には、何かしらの原因が隠されています。ただ暴れたいだけではなく、暴れなければいけない気持ちの葛藤があるのです。
頭ごなしに注意をするのではなく、話を聞いたり注意の仕方を工夫したりするなどして、子供の暴力行為を落ち着かせていきましょう。
参考
感情をコントロールできない 暴力幼児が増えている!?｜あんふぁんweb
平成 29 年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について｜文部科学省
Q. もうすぐ４歳の男の子。思い通りにならない苛立ちを癇癪や暴力で表現します。 (2010.5)｜公益財団法人 母子衛生研究会
Q. ２歳４月の長男が叩いたり噛みついたりし、注意してもおさまりません (2013.11)｜公益財団法人 母子衛生研究会
