子供の表現力を豊かにする教育メソッド
それでは、子供の表現力を鍛えるために、親はどういったアクションを起こすべきなのでしょうか?
子供の感情を抑えつけない
怒りや悲しみ、悔しさといった喜怒哀楽をいったん受け入れるというものです。欲しいおもちゃを買ってもらえず、床に寝転んで足をバタバタさせながら泣きじゃくる子供がいたとしましょう。おそらくこの子供は、自分の思い通りにいかないことが悔しくて、「泣く」ということで自分の感情を表現しているのだと考えられます。
周囲への配慮も重要ですが、感情を子供自身に認識させることで「悔しいから泣いている」「うれしいから笑っている」といった豊かな表現力を覚えさせることができるのです。人生は、自分の思い通りにいかないことの方が多いもの。欲しいものが何でも手に入るわけではない、ということを教育することも親の重要な役割の1つなのではないでしょうか?
子供の想いに耳を傾ける・必ず「なぜ?」という理由を聞く
「なんとなく」の行動にも必ず理由が存在します。もし、子供が親の言うことを聞かなかった場合は、なぜそうしたのか必ず理由を尋ねましょう。一方的に高圧的な態度で叱るだけでは、親の顔色ばかりをうかがって謝るという一時的な方法でしか対処できなくなってしまいます。子供の表現力を引き出すためには、幼いころから本音で人と向き合うトレーニングが重要です。
褒めて伸ばす
子供の表現力を鍛える方法として有効的なのが、褒めて伸ばすというもの。ここで大切なのが、プロセスを褒めるということです。物事に取り組んだ姿勢、努力、過程を褒めることによって「もっと頑張ろう」という成長意欲が高まっていきます。
五感を刺激するさまざまな経験をさせる
子供の表現力を高めるうえで、「農業体験」「ものづくり体験」「ピアノ教室」「空手教室」といった、五感を刺激する出来事にたくさん触れさせることも効果的です。
土に触れたときの感触、風の音や流れる川の音を聞いたときの感情、ピアノの音色の心地よさは、実際に経験してみることで「リラックスできる」「落ち着く」といった新たな感情に出会えるものです。
絵本の読み聞かせ
子供と一緒に家でゴロゴロしている午後の昼下がり、夜眠る前の隙間時間に、絵本の読み聞かせをしてあげるのもいいでしょう。人物や動物、果物、野菜を題材にしたストーリー性のある絵本を読み聞かせすることで、より多くの感情に触れることができます。
なお、絵本の読み聞かせの効果については下記の記事を参考にしてみてください。
まとめ
子供の表現力は親の接し方や関わり方次第で大きく変わってくるものです。自分の子供が今後、良好な人間関係を築き豊かな日常を送れるよう、ゆっくりと子供と向き合っていきましょう。
参考
表現力とは何か-指導のヒント|文溪堂
「第1章 言語活動の充実に関する基本的な考え方」|文部科学省
子どもの感性を育てる|Yamaguchi Gakugei University
子供の表現力を豊かに~感情・自己表現が上手な子になってほしい|伸芽’sクラブ