夜1人で寝られない? 子供の不安感を持つ原因と親ができること

夜1人で寝られない? 子供の不安感を持つ原因と親ができること

「夜1人で寝られない」「外に出ると母親にべったりで離れられない」「知らない人がいる環境になかなかなじめない」「人見知りが激しい」といった、不安感の強い子供にどう向き合えばよいのか分からない、という悩みを抱える母親は多いのではないでしょうか?

幼稚園や保育園、小学校と学年が上がるにつれて、演劇発表会や音読発表会など、人前に出る機会は増えていきます。大勢の前で発表するとなると、大人でもしどろもどろになったり、何度も繰り返し練習したはずのセリフも飛んでしまったり、緊張で頭が真っ白になってしまったりするものです。

初めてのことが多い子供にとっては、いつもと違った環境や新しい環境はなおのことストレスになってしまいます。とはいえ、ずっと子供の側にいるわけにもいかないため、子供が自立できるようにサポートすることも親として果たすべき重要な役割の1つです。

そこで今回は、不安感を抱きやすい子供との向き合い方をご紹介したいと思います。感受性の強い子供をただ甘やかすだけでは「親がいなければ何もできない子供」になってしまうかもしれません。そうならないためにも、「唯一の味方」であることを伝え続けることが大切です。

不安感とは?

不安感は、激しい恐怖心や過度の心配から来る感情を指します。幼少期に起こりやすく、不安感が強い子供の特徴として、「幼稚園や保育園に行きたがらない」「部屋の電気を消すと泣いてしまう」「落ち着きがなくなる」「子供の側を離れた途端に大泣きしてしまう」といったものが挙げられます。

大人でも、朝起きたときに「会社へ行きたくない」「何もやる気が起きない」「このまま今の会社に勤めていていいのだろうか」といった、漠然とした不安を抱えることがあるものです。

事実、イギリスPopulus Data Solutionsが、18~30歳の4,000人を対象に行った「YWT REPORT REVEALS A GENERATION LOSING HOPE」という内容によれば、ストレスによって不安を感じる人は年々増加しており、32%の人が年収や生活、仕事に対する不安を感じていると回答しています。

さらに、2018年8月には、厚生労働省が「平成 29 年労働安全衛生調査(実態調査)の概況」を発表。「仕事や職業生活における不安やストレスに関する事項」において、現在の自分の仕事や職業生活での不安、悩み、ストレスを気軽に相談できる人がいる労働者の割合は、91.8%という高い数値を記録。要するに、91.8%もの人が、仕事や職場での生活において何かしらの強いストレスや不安を感じているということです。

人生経験も社会経験も豊富な大人でさえ、日々多くのストレスや不安を抱えているとなれば、新しい出来事に出会う機会の多い子供が不安感を抱くのも当然といえば当然のことなのかもしれません。

子供が不安感を持つ原因は?

子供が強い不安感を抱いてしまう原因として考えられるのは、「これから何が起こるのか分からない」という先行きの分からないことへの恐怖心でしょう。

平たく言えば、「これから何が起こるのか分からないとき」に不安を感じやすいのかもしれません。

例えば、毎日通っている小学校で、新学期にクラス替えがあるとします。やっとクラスにもなじんで気軽に話せる友達ができたと思った矢先、別々のクラスになってしまったら子供はどう思うでしょうか?

「新しい友達ができるか不安」「新しいクラスにどんな人がいるのか分からない」「担任の先生が誰になるのか分からない」といった小さな不安が蓄積され、やがて「なかなか新しい環境になじめない」「登校の時間になっても起きてこない」「学校に行きたがらず泣き出す」というように感情が爆発してしまうのです。

また、幼稚園や保育園に入園するときは、四六時中一緒だった母親から離れることに強い不安感を持つ子供も多くいます。

子供の不安感がエスカレートするとどうなる?

子供の心に蓄積されたモヤモヤとした不安感は、「爪を噛む」「母親に甘える」「すぐに泣く」といった行動にサインとして現れます。これらのサインに気づけず、そのまま見過ごしてしまうと子供の成長にどんな影響を及ぼすのでしょうか?

ネガティブ思考になる

「どうせうまくいきっこない」「どうせ無理に決まってる」と、自分を卑下してネガティブな思考が習慣化されてしまうかもしれません。たしかに、初めてやること、初めて行く場所は不安はつきものです。

しかし、できない言い訳ばかりを並べて、やらない理由を作って逃げてばかりいても、状況は変わりません。いつまでも親が子供の側にいられるわけではないため、自分の力で道を切り拓いて生きていく術を身につけなければ、社会の荒波にのまれてしまうでしょう。

自己肯定感が低くなる

これまで経験したことのない問題に直面したとき、自分1人の力で立ち向かえるかどうかは自己肯定感が大きく関係しています。しかし、その壁を自分で乗り越えられるかどうかは両親の子供との向き合い方が鍵を握っているのです。

そもそも自己肯定感とは、「自分は唯一無二の貴重な存在」「自分の代わりはほかにはいない」「自分は価値のある存在だ」と思うことのできる感情のこと。日本人は、欧米諸国に比べ、学力がトップレベルであるにもかかわらず、自己に対する肯定的な評価が低いと言われています。

子供の不安感が強いからといって、子供のいうことを何でも「うん、うん」と聞いていては、自分1人では何も問題を解決できない、考えることのできない大人になってしまうかもしれません。子供の自己肯定感を鍛えるためにも、「一緒に頑張る」くらいの気構えが必要です。

ちなみに、自己肯定感の詳しい内容については下記の記事を参考にしてください。

自己肯定感が高い・低いってどういう意味?

子供が不安感とうまく付き合うために親が今すぐできること

子供が不安感とうまくつき合うために親が今すぐできること
では、子供の不安感を取り除くにはいったいどうすればいいのでしょうか? あなたの日々の子供への接し方や向かい方を思い返しながら読んでみてください。子供の不安感とうまく付き合うヒントがあるはずです。

子供の個性を認める

不安感が強い子供に共通する特徴として、「感受性が強い」というものが挙げられます。感受性とは、自分の身の回りで起こる事柄や環境の変化、人の言動や表情を人よりも敏感に感じ取ることのできる能力です。

感受性が強いと、きれいな景色を見て感動したり、人の言ったちょっとした言葉が気になったり、友達が何気なく放った言葉に落ち込んでしまったり、強く共感したり、といった傾向にあります。敏感すぎると捉えられることもあるかもしれませんが、それもまたその子の個性なのではないでしょうか。

子供のやりたいことをやらせてあげる

子供が「やってみたい」「行ってみたい」と言ったことは、極力やらせてあげましょう。ほっとしたら親が気づいていないだけで、子供は「もしかしたらダメって言われるかもしれない」と不安を抱きながらも、勇気を振り絞って言っているかもしれません。

甘えさせることと寛容になることの線引きは難しいところではありますが、子供の興味関心のある分野については、自由にやらせてあげることも教育の1つです。

間違ったことは「なぜダメなのか」を考えさせる

子供を一方的に叱るのではなく、ダメな理由、叱られている理由を子供にきちんと考えさせることが大切です。コップをテーブルの縁に置くとなぜ危ないのか、大人はその答えを知っています。それは、腕がコップに当たって床がびしょ濡れになった、という過去の経験があるからです。

しかし、子供はそれを知りません。「なぜ危ないのか」「なぜ叱られているのか」を子供自身に考えさせる習慣をつけましょう。学習能力が身につき、自分の頭で考える思考力も養われていくはずです。

「あなたのためを思って言っている」ということを伝える

ときに、厳しく叱ることも教育の1つ。しかし、ただ叱るだけだと子供は「ママは自分のことが嫌いなんだ」と間違った解釈をしてしまう可能性もあります。

そのため、子供を注意するときは「あなたのことが大切だから言っている」ということをきちんと伝えてあげましょう。

子供を叱ったあとのアフターフォローは忘れない

言いたくないことも、わが子のためだと思えば小さなことも見逃すことはできません。それは、子供に愛情があるからこそそう思うのです。だからこそ、子供を叱ったあとはギュッと抱きしめて愛情を伝えてあげてください。これにより、子供は「愛されている」という安心感を得ることができ、親子の絆も深まるはずです。

体験プログラムや習い事をして親以外との接点を増やす

子離れできずにいると、親がいないと何もできない大人になってしまうかもしれません。その対策としてわが子を、地元で行われているイベントや体験プログラムに参加させてみるというのも1つの手段です。

初対面の人が大勢集まる環境に身を置くことで、両親や保育園、幼稚園、学校以外の人との接点を意図的に作ることができます。最初のうちは子供が慣れるまでは両親と一緒に参加してみるのもいいかもしれません。少しずつ1人の環境に慣れさせることで不安感の改善はもちろん、自立心や協調性、他者理解を高めることにもつながります。

寝る前は読み聞かせをする

1人でなかなか寝付けない子供には、読み聞かせをするのも効果的です。部屋の照明を暗くして絵本を読んでいるうちに、泣いていた子供も母親の声に安心してスヤスヤ眠ってくれるでしょう。

ちなみに、絵本の読み聞かせに関しては下記の記事で詳しくご紹介しています。どんな絵本を選べばいいのか分からないという方は、ぜひ下記の記事を参考に選んでみてください。

失敗=悪ではないことを伝え続ける

「失敗=悪いこと」ではありません。ただ人よりうまくできなかっただけで、それもまた個性として認めてあげましょう。「こんなこともできるようになったんだね」と声をかけてあげることで、子供の承認欲求が満たされ成長意欲も高まるのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか? 子供の不安感が強いからと言って、何から何まで子供の言うとおりにしていては、ただ甘やかすだけになってしまいます。子供の間違いを責めるのではなく、やったこと自体を認めてあげる、褒めてあげる、必要以上に甘やかさないことが大切です。

参考
YWT REPORT REVEALS A GENERATION LOSING HOPE|Populus Data Solutions
平成 29 年「労働安全衛生調査(実態調査)の概況|厚生労働省
1日5分で改善!子供の不安感への対処法10選 [子育て] All About
子供に不安感をあたえる7つの間違った教育法
大人も試してみて!不安になりやすい子どもへの対処法4選
【人見知り場所見知り】不安感が強い子に見通しを持たせるための5つの工夫

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cocoiro編集部

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