グローバル人材にも求められるスキル!課題発見力を身につけるには? - cocoiro(ココイロ) - Page 2

課題発見力が社会で求められている理由

課題発見力はなぜ社会で必要とされているのでしょうか? その理由について解説していきます。

国際的にも注目されている課題発見力

課題発見力が社会の中で重要な能力であると認識されているのは日本に限ったことではありません。

アメリカの政府レポートの中で提唱され、MicrosoftやIntel、Ciscoと世界の教育学者や教育政策決定者から構成されるATC21s(Assessment and Teaching of 21st Century Skills)プロジェクトによって再構成された「21世紀型スキル」という、グローバル社会を生き抜くために必要とされる能力があります。この21世紀型スキルの中核を担う能力と言われているのが、「集団での学習力」、「問題解決力」、そして「課題発見力」です。

21世紀型スキルは、OECD(経済協力開発機構)PISA(生徒の学習到達度調査)や、PIAAC(国際成人力調査)などの国際学力調査内容に影響を与えています。21世紀型スキルは今後も世界共通で必要になるだろうと言われており、その中核となる課題発見力は今後ますます注目されていく能力になるでしょう。

仕事は課題の発見から始まる

課題発見力を身につけることで、「自ら仕事を発見して常に状況や状態を良い方向へ進めるためにはどうすればいいか?」について考え続けられる人間に近づけます。

例えば、メーカーなどで大ヒット商品が出たとします。何年も同じ商品を売り続ける場合もありますが、通常はその時代の社会や顧客が求めるものに合わせてバージョンアップしていきます。私たちが普段利用しているパソコンやスマートフォンのアップデートもそうです。「どのようにアップデートしたらユーザーにとって最適か?」「どんなバージョンアップをしたら、より多くの人たちに受け入れてもらえる商品になるだろう」といったことを考えられる力が求められています。

課題発見力を身につけている人は、いつでも自分で課題を発見することができるため、人から言われた仕事以上の価値を発揮できる社会人と言えるでしょう。

「正解」ではなく「最適解」が求められている

上記のことからもわかるように、現在の仕事はある問題に対して解決に向けたアプローチを描けるのは当たり前で、それ以上に「どうしたらさらに良い状況・状態になるか」を考えられる能力が求められています。

ただ、何をどう頑張っても世の中にいる人全員を「より良い状況・状態」にすること、すなわち「正解」に導くことはとても難しいです。「できる限り多くの人が納得できる状況・状態」を目指し、その時、その社会における「最適解」に向けて行動していける人が重宝されるようになるでしょう。