名前のインパクトの強い「スーパーグローバルハイスクール」は、国際的に活躍できる高校生を輩出するための文科省認定の高校です。どのような認定制度なのか、具体的にどういった教育を行っているのか、最先端教育にも通じるスーパーグローバルハイスクールについてご紹介します。
もくじ
文科省指定のスーパーグローバルハイスクールとは
スーパーグローバルハイスクールの定義
スーパーグローバルハイスクール(以下、SGH)とは、文部科学省による学校の新たな認定制度のことです。SGHでは、高等学校でのグローバル・リーダー育成につながる教育を通して、高校生の社会課題への興味関心や教養、コミュニケーション能力、問題解決能力など、国際的に活躍するために必要な力を身につけ、ゆくゆくは、グローバル・リーダーの育成へ図っていくのが目的です。
SGHに指定された高等学校では、どのようなグローバル・リーダーを目指すのかを明確にして、国際化に取り組む国内外の大学を中心として、企業や国際機関とが連携。国内にとどまらず、グローバルな社会課題やビジネス課題をテーマとして総合的、探求的な学習を行います。
指定された学校の目指すグローバル・リーダー像や具体的な課題の設定、教育カリキュラムは、全国一律のものではなく、それぞれの地域や学校の特性を活かしたものになります。
SGH指定校数
2017年度で、スーパーグローバルハイスクール指定校数は、47都道府県で123校あります。その内訳は、国立12校、公立73校、私立38校です。東京都が全国で最も多い16校です。各都道府県すべてに、1校以上指定されています。全国で約5,000の高校のあるなかでの123校。割合では約2.5%、と指定を受けるのも狭き門となっています。少子化の影響を受け、入学者数の減っている学校側にとっても、SGHの指定は学校の価値向上につながり、教育カリキュラム実施のための支援(毎年上限約1,600万円)を受けられるなどのメリットもあります。
ただ、一度指定を受けたとしても、文部科学省によって指定校への調査や聴取を行うほか、実績の報告などから、評価されます。指定機関は、原則として5年間です。しかし、教育の内容がSGHの趣旨や目的に反している、沿わないと判断された場合には、途中解除の可能性もあります。
このように、SGHの指定を受け、それを維持することには、学校側も力を注いでいかねばなりません。なので、「将来はグローバルに活躍したい」と考えている子供にとっては、有益な教育環境を得られるかもしれません。