子供の遠視って放っておくどうなるの?原因や治療法が知りたい! - cocoiro(ココイロ) - Page 2

遠視の主な原因

遠視の主な原因や目の構造について確認していきましょう。

遠視の原因は「屈折異常」

人間の目はカメラと同じような構造をしており、外から入ってくる情報は角膜や水晶体でピント合わせが行われ、網膜に投影されて像を映し出します。情報が視神経をとおって脳に伝えられると、私たちは「見えた」と感じることができますが、遠視の場合はピント合わせの屈折異常により網膜膜の後ろ側でピントが合ってしまうため、物がぼけて見えてしまいます。

遺伝的要因の可能性も

屈折異常ともう1つの要因が「遺伝的要因」です。子供には体格の違いがありますが、眼球の長さや角膜・水晶体の屈折力も個人によって異なるため、屈折異常になることがあると言います。骨格や体質上、親が遠視である場合は子供も遠視になりやすい傾向にあります。

子供の遠視の治療法

子供の遠視の治療法
子供の遠視の治療法について具体的に見ていきましょう。遠視を治療するためには、どのような方法があるのでしょうか。

眼鏡をかける

遠視そのものを治す方法は、残念ながらありません。子供に遠視があったとしても、視機能に問題がなければ病気ではないため、それ自体を治す必要はありません。しかし、斜視や弱視がある場合や、眼鏡をかけないと物が見えず、日常生活に支障をきたす場合などは眼鏡をかけて生活する必要があります。

眼科で精密な屈折検査を受けた上で処方箋を書いてもらい、眼鏡店などで適切な眼鏡を作ってもらいましょう。

目のトレーニングをする

子供が遠視で左右の視力に差がある場合などは、よく見える方の目を隠し、視力の悪い方の目を積極的に使わせる訓練を行う場合があります。また、内斜視の場合はプリズムという光を曲げるレンズを眼鏡に施し、治療することもあると言います。

子供の遠視は早期治療が望ましい

子供の遠視は早期治療をすることが望ましいとされていますが、その主な理由としては、子供の視力の発達が8~9歳ごろにかけて成熟するからです。

2歳までに0.3以上、3歳半くらいで0.5以上、4〜5歳で1.0、視覚が成熟して成人と同じレベルに達するのは8〜9歳です。
8〜9歳までの視力が発達する時期に、目の病気や、強い遠視や乱視、斜視などがあると、視力の正常な発達が妨げられ、後から治療を行っても思うように効果が上がりません。
特に0〜3歳は目の感受性が非常に高く、外からの視覚刺激によって網膜から視神経、その先の大脳の視覚野が急成長する大切な時期。「目つきがおかしい」「視線が合わない」など、目の症状に気づいたら早期に眼科を受診することが大切です。

(引用元:「見る力」は8歳までに決まる 異常は早期発見が鍵|日経DUAL

視力が発達する時期に遠視によって弱視などになってしまう場合は、なるべく早い時期に早期治療を行うことが大切です。これは成熟してから治療を行った場合に、十分な回復が見込めなくなってしまうことがあるからだと言います。