教育費負担が増えるのは高校生から!教育資金、どう貯める?
ここまで、子供が高校生になったときの教育費負担を見てきました。教育で一番お金がかかるのは大学というのが世間一般でよく言われる話ですから、子供が大学生になるまでに何とかお金を貯めようと考えている人も多いことでしょう。ここでは、高校生になるまでの教育資金の貯め方を考えていきます。
教育資金を上手に貯める手段とは
教育資金で困らないためには、子供が小さいうちにしっかり貯めておく必要があります。子供が公立高校へ進学した場合には、何とか毎月の収入でやりくりできるかもしれませんが、私立高校へ行くとかなり家計を圧迫することは間違いありません。それなのに、その先に大学進学も控えており、家計は火の車となってしまう可能性もあるでしょう。
高校と大学でかかる教育資金を上手に貯める手段として、1つ考えられるのが「ジュニアNISA」です。ジュニアNISAなら、毎年80万円の非課税投資枠が最大5年間利用できます。つまり、贈与税の基礎控除枠である110万円の範囲内で資産を移すことができるので、相続対策と教育資金の形成を兼ねることができるのです。
ジュニアNISAには18歳までの払い出し制限があります。こちらを大学の学費や入学金などに充てて、高校の資金は別で貯めておけば非課税枠を有効活用しながら大学資金を、余裕をもって貯めることができ、結果的に高校の学費を貯めやすい環境が生まれます。
学資保険と貯金、どっちがいい?
教育資金を貯めると言う話になると、必ず出てくるのが学資保険です。学資保険は今では多くの保険で、返礼率が下がっていますし、中途解約するとほとんどの場合に元本割れを起こしてしまいます。ただ、毎月コンスタントに一定の金額を積み立てつづけられるというメリットも大きいでしょう。
一方で、貯金で教育資金を貯めようと思うと限られた時間の中で利子が思うようにつかないため、それほどメリットはありません。貯金なら積み立てた分が確実に受け取れるという点が最大のメリットなのです。
そう考えるとどちらも一長一短ですが、学資保険には契約者である親に万が一のことがあったときの保障があります。それを踏まえて考えると、中途解約しないのであれば学資保険を選ぶ理由はあります。ただし、中途解約のリスクがある場合には、元本割れしない貯金の方が安全と言えるでしょう。
教育資金を貯めるときのポイント
教育資金を貯めるときには3つのポイントがあります。1つは、「貯めどき」を意識すること。子供が小さいとき、とりわけ中学生までの時期にどれだけ貯められるかが勝負となります。2つ目は、子供が生まれてから考えるのではなく、子供が生まれる前から教育資金のことを考えておくことです。3つ目は、自分の貯金に対する性格と必要金額をしっかりと見極めることです。どの方法が自分に向いているのか、しっかりリサーチしたうえで貯金の方法を考えないと後から痛い目に遭う可能性があります。
まとめ
高校の学費や学校外での教育活動費、高等学校等就学支援金制度についてご紹介しました。高校生の教育費は意外と高く、毎月の家計を圧迫する可能性もあります。教育費の負担が重くなるのは大学から、という話を鵜呑みにしていると、高校入学時の教育費負担に耐えられなくなってしまうかもしれません。しっかりと対策を立てて、計画的に教育資金の貯金を行いましょう。
参考
平成28年度 子供の学習費調査|文部科学省
高校生等への修学支援|文部科学省
学校基本調査-平成28年度結果の概要|文部科学省
第3回 学校外教育活動に関する調査 2017(データブック)|ベネッセ
教育費に関する調査結果|日本政策金融公庫