イヤイヤ期がなければ意見を言葉にする練習をしよう
イヤイヤ期は自分の意見を主張する時期です。もしもイヤイヤ期が来ないようであれば、イヤイヤ以外で意志を表現する方法を練習させてあげましょう。今回は意見や気持ちを言葉にする練習方法を3ステップに分けてご紹介します。
(1)表情や行動に注意して気持ちの変化を読み取る
まずは親が子供の表情や行動を注意して見てあげましょう。すると、「この遊びをしているときは楽しそう」、「この言葉を言うと少し表情が変わる」などと、変化を見つけることができるでしょう。
大きな「イヤイヤ」ではなくても、小さな変化に子供の気持ちが隠されています。まずは親が子供の変化を探し、気持ちがどんなときに動くのかを見つけてあげましょう。
(2)答えやすい質問から子供の気持ちを整理する
変化を見つけたら、子供に自分がどう感じているかを考えさせてあげましょう。例えばご飯を食べているときに美味しそうに食べていれば「これが好きなんだね?」、あまり手が進んでいなければ「これは好きじゃないのかな?」など、答えやすい質問をしてあげましょう。
さらに手が進んでいないのに「好きじゃなわけではない」と子供が答えたら、手が進まない理由がほかにあるはずです。眠い、お腹がいっぱい、スプーンがうまく使えない、好きなテレビが観たいなどさまざまな理由が考えられるでしょう。
簡単な質問でも、繰り返していくことで子供の気持ちを左右していることが何か、探し当てることができます。
(3)子供の気持ちを親が言葉にしてあげる
子供の気持ちに影響を与えていることが分かったら、そのときの子供の気持ちを言葉にしてあげましょう。「スプーンが上手く使えなかったのが悔しかったんだね」、「本当は観たいテレビが観れなくて悲しかったんだね」など、何がどのような気持ちにさせているのかを子供に伝えてあげましょう。
子供はそのときの自分の気持ちを事柄と結びつけて聞かされることで、「こういう気持ちを悔しいと言うんだな」と理解することができるようになるでしょう。少しずつ言葉にできる感情を増やしていき、子供が自分で気持ちや意志を言葉にできるよう練習していきましょう。
「イヤ」以外の子供の意思表示を見つけよう
イヤイヤ期と聞くと大きな感情表現をイメージする親も多いでしょう。しかし、子供の中には気持ちや意志をはっきりと表すことがまだできない子供もいます。本当は子供なりにイヤイヤを表現しているかもしれませんが、大人には分かりづらい可能性もあります。
小さな感情表現に親が敏感になるためには、子供を非常によく観察しなければいけないかもしれません。しかし気持ちの微妙な変化に気がつくことができれば、子供の感情や嗜好をより理解することができるでしょう。
イヤイヤ期は、時期だけでなくその内容にも個人差があります。「我が子なりのイヤイヤ期」の兆候がないか、探してみるといいでしょう。
参考
イヤイヤ期に「ママ行っちゃうからね」がダメな理由|日経DUAL
日本の子どもの「反抗期(自己主張期)」をめぐって|CHILD RESEARCH NET
これってイヤイヤ期?|すくコム NHKエデュケーショナル
「イヤイヤ実態調査」第一弾|乳幼児のイヤイヤ期を研究する「イヤイヤ研」
反抗期の子どもの心の理解と対応|楡の会発達研究センター報告、その 17(08年1月)